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2019年8月20日 (火)

『大雪山から育まれる文献書誌集 第4集』(北海道・東川町発行)

『大雪山から育まれる文献書誌集 第4集』(北海道・東川町発行)。
第1~3集をまとめたもの。
表紙は、東川町在住の写真家大塚友記憲さん。裾合平のチングルマ群生。

 

私も第2集に寄稿させてもらったら、同業の林拓郎さんが、真逆のことを書いているのが、面白かった!

 

好きになって通った土地は、ふと歴史を紐解くと、多くの先人たちが通った土地だったと知った。田部重治、大島亮吉、田淵行男、、中谷宇吉郎、北穂を愛した足立源一郎など。いまよりもずっとずっと大雪が遠かった時代に。
雄大で多様な自然と、山麓の暮らし、自然科学の学者たちが魅せられる貴重な自然現象、文学や写真など表現の世界。
底知れぬ豊かさが湧き出るような土地だと思っている。
本書は、こういった膨大な文献の目録になっている。
これを、町が編集・発行するのだから、すごい。

 

東川町は、ちょっとファンキーな町政であり、それを垣間見る仕事をさせてもらったのも、ありがたい。
そして、これだけ旭岳に通ったのは、最初の出会いの影響が大きい。故・春菜則秀さんのおかげ。彼の寄稿文のタイトルは「大雪山に抱かれて」。まさに、抱かれたまま、神々の庭で遊んでいるはず。
旭岳山麓は「勇駒別」といい、アイヌ語で湯に向かう川という意味。豊富な湯が沸き出る土地が秘めるパワーは、力強い次世代に引き継がれていくのだなあと、思います。

 

これからも、微力ながら、この大好きな土地でなにがしかの活動をしていきたいと思います。
ありがとうございます!
ココから読めます。
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霧ケ峰@毎日新聞連載

毎日新聞の月イチ連載、8月は霧ケ峰。
webはコチラです(有料)→https://mainichi.jp/articles/20190805/ddm/014/070/049000c

 

夏休みにぴったりの山で、家族で訪れても、友人と登っても楽しい山。しかしそれだけではなく、歴史や自然環境も興味深く、四季折々楽しめる山であることを、ご紹介しました。
こういう山歩きを知るようになったのは、10数年前からFRCC(がん体験者の山岳会)の山行リーダーを務め、毎月低山を歩くようになったり、登山ガイドの仕事を始めてから。なかでも霧ケ峰は、季節を変えて繰り返し登った山。

 

ところで、ここしばらく、北杜市の友人宅に滞在。甲斐駒ヶ岳と鳳凰山山が正面に望めて、背後には八ヶ岳連峰。夏休みのため、観光客も増えてきて、皆さん楽しそう。私も、友人の子どもたちとにぎやかに山登りしたり、花火をしたり、スイカを食べたり。そんな時間にもぴったりなのが、霧ケ峰。

 

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2019年8月 3日 (土)

古巣の北穂へ

先月中旬のこと。古巣の北穂高小屋へ届け物と、みんなに会いに。
もちろん往復とも、横尾谷にあるナベさんの岩で定点撮影をして。

 

タイミングよく、入下山には降られなかったけれど、滞在中は雨、雨、雨、展望なし。
けれどその分、静かな時間をもて、小屋のみんなと積もる話をたくさんできた。

 

お客様の夕食にお出ししている豚の生姜焼きは、昭和50年頃からと聞く。40年以上変わらないことが、すごい。
来館の皆さんに心地よく過ごしてもらうために、目に触れないところで、従業員がどんなことをしているのか、それを言うのは野暮だけれど、掃除の仕方、食器の扱い、調理のときの心配り、配膳、どれもこれも、ずっと変わらない。いずれもまっとうな配慮。
こういった仕事のひとつひとつを手伝わせてもらうと、こちらの心も整う。

たとえば、春がやってくると桜が咲く。
桜には誰かを励まそうとか責めるとか、咲き誇ろうとかそんなことは全くなく、ただただ毎春花を咲かせ、散っていく。
同じように、北穂高岳も北穂高小屋も、時を超えて、変わらずそこにある。
それに、登山者は安らぎや勇気をもらったり、何かを期待したり、憧れたりするけれど、それを、泰然と受け止めているようにみえる。

最初の取材は編集部からの依頼だった。20年以上前のこと。その後、明文化するのは難しい動機付けで(ほぼ感覚的な理由で)、通い連載させてもらった。
20年経っても、また書きたいと思わせてくれ、20歳としを重ねてたいまだったら、もっと書けると思わせてくれる存在に感謝。
北穂高小屋のシンボルであるイワツメクサをはじめ、高山植物がたくさん咲いていました。

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2019年7月 8日 (月)

北穂高岳と北穂高小屋@毎日新聞

本日の「わくわく山歩き」@毎日新聞は、北穂高岳です。
よかったら、コンビニ、キオスクでぜひ。
ネット(有料)は、こちら 

 

たまらなく好きな山・北穂高岳と、古巣である北穂高小屋について書きました。
北穂に通った時間のなかで、眺めたたくさんの景色のことも。
雪が詰まった北穂沢、夏道が開くと南稜、同行を得たときは東稜から(その方が早いし、写真)から通うことが多かったです。
最後に書いた、北穂高小屋二代目主人・小山義秀さんの言葉は、随分前のものだけれど、北穂で過ごした時間と、彼方此方から北穂を眺めたときの思いと共に、ずっと私の心の中にあります。
義秀さんの言葉、ぜひ読んでいただきたいです。
また、記事に書いた「なべさん(渡辺幸雄さん)の岩」がどこにあるか、横尾谷を歩きながら、見つけていただけると嬉しいです。

 

なんと、若い頃に書いた拙い文章が、webに残っていました。
支配人の足立敏文さんに、滝谷で遊んでもらったときの話。
コチラ→ *文字化けがあったら、リロードしてみてください。

 

20年近く前になりますが、北穂高小屋と私は、あくまで取材を受ける側とする側という関係でした。
小屋開けから小屋締めまで2年間通い、それこそ命にかかわる濃密な時間を共有しながらも、私は敢えて距離を保っていました。
取材相手に近づきすぎてはいけない。
連載が終わってから、私はオカシイほど、北穂に登るタイミングを逸しました。どう付き合っていいのかわからなくなった。
それでもことあるごとに登っていたあるとき、義秀さんに「理由がなくても登るのが山でしょ」と、足立さんに「少なくとも年1回は来るように」と言われ、泣きそうになりました。
山と小屋に会いたいときに、会いにいっていいのかなって素直に思えるようになったのは、連載が終わって10年ほど経ってから。
そんな長い時間、思いやりを与え続けてくれた北穂高小屋に心のそこから感謝しています。

 

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2019年6月28日 (金)

音読とオーディオブック

去年あたりから、ときどき、オーディオブックを使っている。
いまのところ、内容と使うときを限ってはいるが、相応の量を聴いてきた。
端的にいうと、便利なシロモノだ。


原稿を書くと、ほとんどの場合、音読するようにしている。
文章がスムーズに流れるかどうか、計っている。

オーディオブックでは、聴きやすい文章とそうではない文章に分かれる。その差がどこにあるのか、突き詰めて考えたことはない。
けれど、音読がスムーズなのと、聴きやすい文章なのとは、また違う気がする。
それに、ときに、スムーズではない文章にも名文があるようにも、思う。
恩師は、短文だけがわかりやすいのではない、一文が長い文章を書けるかどうかは、書き手の実力だ、というようなことを言っていた。

今日入稿した原稿。
どうも、音読するとスムーズではない。もっと手を入れた方がよさそうだ。入稿したけれど……。
はたして、この原稿をオーディオブックにしたら、聴き手は、どう感じるのか、そんなコトを考える。
名文にオーディオブック向きのものは、確実にあるが、名文が必ずしもオーディオブックに向いているとも思えないし、書き手としては、そのあたりのことがモヤモヤするばかり。

 

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2019年6月26日 (水)

旅に連れて行きたい本3冊@『ランドネ』

現在発売中の『ランドネ』(枻出版)に、一人旅に携えたい本を3冊紹介しました。

 

『風の瞑想ヒマラヤ』(根深誠)
書くことを生業にする意味と覚悟、書くという行為について、最初に教えてもらった根深誠さんの著作。
旅先で友人を見送るのは難しい……そんなとき、いつもこの本のあるシーンを思い出します。
雑誌には、入手しやすく旅に携帯しやすい中公文庫の書影を載せましたが、立風書房の単行本(↓)を見つけることができたら、ぜひ手に取ってみてください。故・田村義也氏の装丁が味わい深いです。

*「旅立ちの見送り」

 

『日の名残り』(カズオ・イシグロ)
私にとってカズオ・イシグロの一冊目、15年以上前にチョ・オユーABCで読みました。
ラサを出るとき、親しくなった中国人の友人が、「記念になにか欲しい」と言い出し、汗まみれになった毛糸の帽子を指すので、それだけでは忍びないと思い、日本語は読まないだろうに、この本を差し出しました。
良質な小説が、旅には必要だと思います。
私がなぜ、カズオ・イシグロを好きか、書いてみました。

 

『ゴリラの森に暮らす』(山極寿一)
山極寿一・京都大学学長が40代で書いた本です。
山極さんの生き方や研究者としての姿勢に大いに感化され、それは旅へのインスピレーションにもなりました。
ご本人に失礼承知で、率直なこと、書かせてもらいました。
最近は電子書籍で持ち歩く人も増え、それは便利だけれど、最大の弱みは旅先で友人と本の交換ができないこと、旅先に本を置いてくることができないこと。ちょっと、楽しみが減ります。

 

ランドネの読者の平均年齢は34歳、男女比は4:6程度だそうですが、今回の文章、それ以外の方々にも読んでもらいたいです。
50代男性とか、10代女性とか、どなたにでも。

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2019年6月 9日 (日)

甲斐駒ヶ岳@毎日新聞

本日の「わくわく山歩き」@毎日新聞は、甲斐駒ヶ岳です。
よかったら、ご覧ください。

6/5-6と、梅雨入り前の最後の晴れの日に、黒戸尾根を登ってきました。久しぶりに山頂まで。
3週間前と比すると、ツツジやオウレンが終わりかけ、ミネザクラやコイワカガミが綺麗でした。
9合目近くに差しかかると、なんとなく夏山の匂いがしてきて、つぎの季節が始まる予感がしました。
色んな心持ちのときがありますが、黒戸尾根は、いつ登っても、心が鎮まります。

この連載、自分とその山の関わりあいも含めたエッセイを書いていますが、甲斐駒ヶ岳については、黒戸尾根の清々しさを書きたいと思いました。

今日も先ほど、笹子トンネルを抜けました。松本行きのあずさ。もちろんD席です。
梅雨空、ざんねんながら、甲斐駒ヶ岳の姿はありません。

cf*小屋番の夏ひる飯

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2019年5月22日 (水)

『大人の山登り入門』-50代夫妻を山へ・澤田実ガイドと共に

去年の今日のfacebookより。
去年の今ごろ、『大人の山登り入門』というムック本を出版したときの話です。
旧知の澤田さんですが、ガイドになってから山をご一緒したのは、この時が初めて。
登った時間が、豊かなものとなり、そこには、そのガイドの人柄や生き様が表れている、触れることができる。ああこの人と登って、ほんとうによかったな、幸せだなあと思わせてくれる、そんなガイドさんってほんとうに素晴らしいなと、澤田さんと登って思いました。
心より、ご冥福をお祈り申し上げます。

*****
全体の監修とライティングを担当しました。
ライターは複数参加していますが、主だったページは、50歳トリオ(山本晃市、森山憲一、柏澄子)が執筆。
アラフィフが山登りを始めるという内容なので、年齢的にはぴったりな。仕事の進め方も内容も三者三様なのは、言うまでもなく。
内容は多岐にわたりますが、2つのコーナーを紹介したいと思います。
ひとつ目は、「夫婦ふたりの初めてハイキングに密着!」
50代半ばのご夫婦に登場いただき、丹沢の端っこにある高取山・仏果山を縦走しました。
サーフィンと海釣りが大好きで年間100日は海に通う黒沢英喜さんと、読書に手芸とインドア派であり、山は小学校の富士山以来という黒沢英里さん。
おふたりが、山を味わっていく様子が、とても瑞々しく。
歳を重ねた方が新たなことを経験するとき、こんな風に智恵があって、だからこそ純粋なれるんだなあと、とても素敵な大人の趣味を見せてもらいました。
黒沢夫妻のコメントも載せています。
そんなお二人をガイドしてくれたのは、澤田実さん。
取材に向かうクルマのなかで、英喜さんの海の話を聞き、「ヨット、やってみたいんですよね。だって地球の70%が海でしょう」と。
帰路のクルマのなかでは、大学時代からの趣味である洞窟の話をずっとしていました。
山のなかでは、専門の鉱物や火山の話も。
澤田さんはいつも楽しそうに山に登っていて、穏やかで豊かで、今回のガイド役を澤田さんにお願いして、ほんとうによかったです。
ちなみに、20年以上前のコトでしょうか。ギター背負って小川山レイバック初登の顛末も、根掘り葉掘り聞いちゃいました。
ルートの途中で(あの比較的しっかりしたスタンスかな)歌ったのは、尾崎豊だったはず、と。
大人になってから、山登りを始めたいという方がお近くにいたら、勧めてみてください。
*facebookの写真は、私が取材中に撮ったもの。本誌は、加戸正太郎さんの写真でご紹介します。
https://www.ei-publishing.co.jp/magazin…/detail/mook-464491/

 

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2019年5月17日 (金)

会津駒ケ岳@5/13毎日新聞

5月13日の「わくわく山歩き」@毎日新聞は、会津駒ケ岳でした。
webでもご覧いただけます(有料)。
https://mainichi.jp/articles/20190513/ddm/014/070/019000c

 

繰り返し登りたいと思う山に出会えるというのは、「仕合せ」です。何度も通って、少しずつ見えてくるものがあり、それがしあわせです。

 

新聞は、多くの方々が読んでいるので、思いがけないところから、「読んでます」と声をかけてもらいます。
親戚や13年前に亡くなった山仲間の義父母さま、ありがたいことだな、と思います。

 

ところで、来月の会津駒ケ岳ガイドツアー、山小屋の事情などあり急きょ日程を変更しました。そのため、満員御礼から残席多に。
6/29-30 滝野登山口→会津駒ケ岳(駒の小屋素泊まり)→縦走してキリンテへ下山。残雪と新緑が山に躍動感をもたらせてくれる、美しい季節です。
ご興味のある方、ご一報を!

 

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2019年4月14日 (日)

箱根・浅間山@毎日新聞「わくわく山歩き」

本日の「わくわく山歩き」@毎日新聞は、箱根の浅間山です。
よかったら、キオスクやコンビニへどうぞ!

 

桜のことを書きましたが、新緑も紅葉も冬枯れの季節も美しいです。鷹巣山への道すがらに、朴の木があり、つづら折りの登山道が樹木の上に差し掛かるころ、花からなんとも甘い香りが漂ってきたこともありました。山では、背の高い樹木でも上から眺めおろすタイミングがあるので、面白いですね。

 

「ザ・花見」の習慣はありませんが、自宅裏手の公園の桜は見事で、夕ご飯をタッパーに詰めて桜の木の下のテーブルで過ごすことはありました。山仲間は、会社終業後の帰宅ランで、都内の桜の名所を回ったと言っていましたが、そんなのも面白いなって思います。
今年は、友人と近所の鮨屋に行く道すがら、夜桜を仰いだのが花見でした。それで最後かなって思っていたけれど、昨晩は別の友人と、明治通りの桜並木を歩いて帰ってきました。そろそろ葉桜。こんな風に、色んなタイミングで眺めた桜は、心に残ります。
桜並木が迎えてくれる、浅間山も。

 

ところで。先日、担当者が打ち合わせにお越しくださったときに、毎日新聞のレイアウト「腹切り」について尋ねてみました。新聞記事の性質上、完全な腹切りは難しく、今では用いられていないそうです。1990年代初めに、毎日が題字を変えるとともに、腹切りのレイアウトにしたのは斬新でした。その時のなごりが、いまもあるように感じるし、各紙レイアウトに特徴があるなあと思います。

 

今月は、校閲さんとのやり取りも、興味深かったです。
「毎日新聞・校閲グループ」のfacebookは以前から読んでいるので、なんとなく顔がほころびます。

 

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