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2021年1月24日 (日)

アルピニズムを継ぐ人々ー山野井泰史さん

「アルピニズムを継ぐ人々」、第6回は山野井泰史さんです。
「俺は、40数年間、山に発狂し続けている」と言った、彼の言葉をタイトルにしました。

 

天野 咲耶 さんのハンコの山は、バフィン島のトール西壁です。
1988年、泰史さんが23歳のとき単独初登した壁です。
それまでヨセミテやアルプスで登ってきた彼が、大きく「外の世界」へ飛び出していったとき。

 

ギャチュンカンで失ったものは、夢でもなければグレードでもない。クライマーとしての本能的なところにあるものでした。

 

「長い付き合いなんだから、次回は柏さんから見た僕を好きなように書いて」と言ってくれたので、私が知っている、私が書ける泰史さんには限りがあるかもしれませんが、その限界を押し上げるべく、いつかの機会にむけて準備します。
ぜひ読んでいただけませんか。

記事はコチラ→

https://yamahack.com/book/m04_06

 

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あまのさくやさんのハンコ

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photo by Shaohong Zhang

 

 

 

2021年1月17日 (日)

喫茶店

山梨県のクライマー、登山家たちのインタビューが続く。
ハッとするほど成熟した表情、研いだナイフのように尖った発言。

3人目の自宅を訪ねると、近所の方やお父様がいらっしゃって。
「山の友人」と紹介を受ける。「取材に来た人」じゃないんだなあ、と。
私にとっても、仕事だけの関係では、まったくない。
四半世紀近く前に初めて会ったのは、まったくプライベートなことで、衝撃的な場面だった。
この時のことは、一生忘れられない。
以来、仕事もたくさん一緒にしたけれど、インタビューの回数は多くない。
けれど、彼との仕事が舞い込むたびに、それはとても嬉しかった。
思い返すと、いつもユニークな喫茶店に入って話をしてきた気がする、面白い。

この日は、今度一緒に行こうと話していたこちらへ。
クレームブリュレのなかに爽やかな舌触りがあり、その正体がわからなかった。絶品。
友人が食べた豚のリエットのサンドが、とっても美味しそうだった。
珈琲屋さんだけれど、ドルチェが絶品の店。
ライヨールのカトラリーに気分があげあげに⤴

たった2度目の来店だったけれど、友人が漆喰塗りの話をはじめ、マスターから満面の笑みをいただけた。
そしてインタビュー。
四半世紀もの付き合いになるのに、あらためて知る。しみじみ、じわじわ知る山に生活に人生に向き合う、真っ向な姿。

インタビューは、その人の内面を見せてもらう作業であり、壊れやすいガラス細工を扱うようであり、ダイナミックであり、比類なき時間。
読書で、世界や人生を知るのと同じように、私自身の世界をも広げてくれる。

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2021年1月 1日 (金)

谷垣禎一会長インタビュー@全国山の日協議会

2021年元旦、「全国山の日協議会」のページに掲載された谷垣禎一会長のストーリー。
インタビューと執筆を担当しました。

中学・高校、大学山岳部在籍という生粋の山ヤでいらっしゃいますが、谷垣会長の登山の原風景をお聞きしたく、そのもっと前のお父様との山歩きからお聞きしました。

4年前の自転車事故によるケガのあと、考えていらっしゃること。
登山、山を、どうやって文化的に発展させていくのか。
など、お話くださいました。

松涛明の『風雪のビバーク』を諳んじられたのは、予想外であり、ちょっとした驚きでした。
よかったら、ご一読ください。
https://www.yamanohi.net/interview.php

写真は、インタビューと直接関係はありません。
ある時の、登山前のプジャ。ティンポーにて。

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2020年12月12日 (土)

小西政継さん@アルピニズムを継ぐ人々

「アルピニズムを継ぐ人々」、5人目は小西政継さんです。この連載のなかで、初めてお会いしたことがある方がでてきました。と言っても、ほんの少しだけ。
この方は、本当に山が好きなんだなあと思わせてくれるような印象を持っています。
原稿に書きましたが、好きな著書は『マッターホルン北壁』と『ロッククライミングの本』です。

はんこを作ってイラストにして添えてくださっているのは、いつものあまのさくやさん
現在、東京・押上にあるカフェ、「ikkA」にて『チェコに行きたい気持ちをはんこに込めて』展をやっています。12月27日まで。

記事は、コチラから。

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近藤幸夫記者への敬愛こめて、平出和也さんの記事を紹介

先月のこと。山から帰宅した夜。
山関連業界で3本の指に入る弾丸トークの近藤幸夫記者(朝日新聞)から電話。
「読んでくれたんだってー」という第一声。早いな、誰から聞いたんだい?
たしかに数時間前、山から下りて、高速バスに乗る直前に、バス停横のコンビニで買って読んだばかりだった。
後日webで読めることもわかっていたし、いつものように近藤さんから掲載紙が届くような予感もしていたけれど、「とってもいい記事で感動した」と、仕事仲間からLINEが届き、迷わずコンビニに走ったのだ。
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11/14(土)付けの朝日新聞朝刊「Be」のフロントランナーは、平出和也さんでした。
筆は近藤幸夫さん、写真担当の杉本康弘さんは、紛争地を撮影してきた方だそうです(近藤さんより)。
雰囲気のある写真で、平出さんのいい表情をとらえていました。
すごくいい写真でした!
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インタビューをしていると、上がってくる写真にハッとすることがあるんです。自分には見えていなかったインタビュイー表情とか、深層では認識していたけれど言語化できずにいた表情を、カメラマンがおさえてくる、それに泣きそうになる時もあります。
今回の写真も、近藤さんにとって、それぐらいインパクトのある写真だったそうです。
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泊まり込みで2日間かけたインタビュー。
文章に表れるのは、聞き取った話のごく一部であり、またそれ以前に二人の間に積み重ねてきたものがあるからこそ、書けた記事。
近藤さんとは書く人が重複することもあるけれど、「やられたな、そんな言葉、私聞いていないよ」という時もある。
それは、平出さんについて「ひと」に書いたときもそうだった。
そんなことを大先輩前に、生意気に思う。
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今回の記事では、「山岳カメラマンとしても活躍していますね」の応えが、私はいちばん心に残った。
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手元のiPhoneの記録によると弾丸トークは37分。ま、短い方だ。
記事が世に出た後、読んだ方々から色んな声をいただくことがある。
誰からのどんな反応がいちばん嬉しいかというのが、近藤さんと一緒だった。これは書き手によって異なるだろうなあ、と思う。
誕生日が一緒だと、そんなコトも似ちゃうのかなあ……弾丸トークだけは似たくない、なんてことも冗談半分にツラツラ考えた。
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「柏さんに読んでもらえて嬉しいよ、感想を聞かせてもらってほっとしたよ」と繰り返していたのは、案外本音なのかもしれない。
それほど、表現って孤独な作業だから。たとえ大先輩であっても、それは変わらない。
「もう、こんな体力の要る仕事は、年に1回でいいよ」と言っていましたが、もっと書いてください。
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「SNSで記事を宣伝していいよ」って言われたので、とっておきのネタをつかんだはずなのに、一晩寝たら、忘れてしまった。
webでも読むことができます(有料)
→ コチラ → コチラ

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2020年11月 8日 (日)

小山義治油彩画展@安曇野山岳美術館

安曇野山岳美術館へ。
「北穂高小屋を建てた男 小山義治 油彩画展」

 

独特の空気が流れる空間に仕上がっていました。まるで、北穂高小屋に舞い戻ったような錯覚になりました。
久しぶりに直にみた、義治さんの油彩画も迫力がありました。初期のものから、抽象画となる後期のものまで。それと、北岳と甲斐駒ヶ岳・摩利支天を描いたものがありました。
北穂高小屋の看板と山頂の道標は、学芸員の方が忠実に再現したもの。「山頂で、魚拓とったんじゃない?」って冗談を言っていたほど、忠実であることは、北穂をよく知っている方にはよくわかると思います。「三〇一六m」のエムの字にも注目してください。
常設展には、北穂高小屋と縁の深かった足立源一郎さんの作品もあります。足立さんの作品は険しい印象があったのですが、ここに展示されているものは柔らかい画風。
それと、カラコルムを描いた原田達也さんの絵画を見ることができるのも、貴重だと思います。
ものすごくよかったので、できれば会期中に再訪したいと思っています。

 

11/25まで、木曜休館。
安曇野市の北アルプス側を走る、いわゆる「山麓線」を少し入ったところにあります。

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槇有恒さん@アルピニズムを継ぐ人々

第4回「アルピニズムを継ぐ人々」は、槇有恒さんです。
前回から時代をさかのぼりますが、このあとは日本人が続きます。
ハンコを使ったイラストを添えてくれるのは、あまのさくやさんです。今回も、槙さんの特徴をとらえてくれています。

槇さんが初めて登った山を調べたところ、神戸の摩耶山と記述されているものを幾つか読みました。仙台で生まれ育ち、大学進学とともに上京するので意外でしたが、父親と日本各地を旅していたようです。

グリンデルワルドに渡ったのち、すぐにアイガーに登らず、村民や現地ガイド達との関係を築くこと、生活に溶け込むこと、アルプスの各地の山を登り経験することに時間を費やします。
槇さんのその過程について、もっと知りたいなと思いました。

→記事はコチラ

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八ヶ岳連峰・硫黄岳@わくわく山歩き

10月5日の「わくわく山歩き」@毎日新聞は、八ヶ岳連峰の硫黄岳について書きました。
写真は、9月末に登ったときのもの。赤岳鉱泉から登り、森林限界が近づいてきたころに見える頂上付近です。

 

硫黄岳は展望の素晴らしい山だと思います。
だんだんあちこちの山が見えてきますが、それはもちろん天気次第であり、見えないときもあるわけで。
けれど見えなかったら見えなかったで、ああ見えないなあ、また今度って思うし、見えたらとても嬉しいです。

 

有料ですが、以下でも読めます。
https://mainichi.jp/articles/20201005/ddm/013/070/009000c

 

 

 

 

 

2020年10月29日 (木)

今シーズン最後の北穂

2020/10/17-20
冷たい雨のなか、横尾まで。
足元は甘い桂の葉の匂いだけれど、うっすら見える山肌はどんどん白くなっていった。こんななか、よっちゃんと飯島さんは登っていったのか。
山で迎えるって、ちょっと涙が出る。

 

翌朝は、青空。
北穂沢を使うことにした。インゼルを右に見ながら、松涛岩を目指して。最後、朝に足立さんがつけたというトレースを見つけて、使わせてもらった。

 

そのまた翌々日の下りは、前日に足立さんと大野さんが整備してくれた南稜を。
涸沢の下で、上山するナベさんと行き会う。重荷を大岩に寄りかからせて、大汗を手ぬぐいで拭きながら、ちょこっとおしゃべり。

 

最後の最後で、今年の北穂に登れてよかった。
四半世紀前の出会った頃、20年程前に取材を始めた頃は、表面的なことしか見えていなかったのかもしれない。
「お互い若かったんだよ」と当主のよっちゃんは言うが、北穂高小屋が建って70年余り。この時間の流れを見渡し、もう少しだけ広い視野を持てるようになった。
相手の胸にも、もっと飛び込めるようになった。
互いに敬意をはらい、思いやりながら作ってきた大切な関係。

 

山小屋としても、そして書く仕事としても、原点に北穂があることは、とってもありがたい。
長い間、思いやりを与え続けてくれる存在が、ほんとうにかけがえがない。

 

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2020年9月28日 (月)

森山憲一さん@ランドネ>バトルインタビューの末に

発売中の『ランドネ』11月号
山に関わる仕事をする50人が登場です。
おふたりインタビューしました。

一人目は、同い年で同業の森山憲一さん
森山さんはかつて、ヤマケイ→枻出版に勤務する版元編集者であり、かれこれ20年以上の付き合いになります。
私の担当編集者であり、そしていまは同業者。
その間、ホントいろんなコトがありました。書籍や雑誌ができる舞台裏を、読者の皆さんに話す必要はないと思いますが、いばらの道も、とんでもなく大変だったことも。
けれど今となっては、笑い飛ばせるコトばかりであり、しみじみ思いだすコトもあり、兎にも角にも、森山さんには感謝しています。
そして、これからも頑張ってもらわなければならんと思っています。もちろん、私も。

なお、「バトルインタビュー」と私は呼んでいましたが、今回は互いにインタビューし合い、森山さんは私のことを書いてくれました。
わかっていたことですが、双方に共通点があると思っています。小さなことから根幹に関わることまで。
そして、バトルインタビューでわかったことは、(今回については)インタビューの仕方が、ふたりは全く違ったことです。
森山さん、私をインタビューしている際に、ものすごくよくご自分のコトを話します。
「うん、うん」と聞きながら、森山さんをインタビューしている気にもなっていましたが、自分について話すことによって、自分を理解してもらい、インタビュイーの心を開くという作用もあるのかなって、あとあと思いました。

ふたりの記事の背景には、共通の仕事仲間である須藤ナオミさんの写真が。ナオミちゃん、ありがとうございます。

もうひとりの同い年ライターであるドビー山本(山本晃市)さんは、望月将悟さんについて書いています。
じつは、レイアウト見本ということで、森山さんの原稿を書く前に、ドビーさんの原稿を読んでいました。
ああ、こうやって書き手の思いを溢れさせてよいのかと、ホッとして、森山さんの原稿に取り組みました。
ドビーさんによる望月さんの記事、最後の3行がものすごくよいです。ぜひ、こちらも。

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