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2020年9月20日 (日)

アルピニズムを継ぐ人々-ラインホルト・メスナー@YAMAHACK

「アルピニズムを継ぐ人々」、第3回はラインホルト・メスナーです。
毎回、ハンコを使ったイラストを添えてくれるのは、あまのさくやさん。今回の原稿をどんな話で締めくくるか、彼女に話していなかったのですが、メスナーの首元には、チベット由来のメノウのネックレスを描いてくれました。写真などを集め、彼が好んで身に着けていることを知ったのだと思います。
原稿の最後に、後年のメスナーがチベットを旅している話を書くことは決めてあったので、あまのさんからハンコが出来上がったと連絡をもらったときは、嬉しかったです。
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四川省の西部を旅していると、たびたび、メスナーの話に出会いました。
リータンのゴンパではラマが、「メスナーがここに、これを見に来た」と雪男の毛皮(とされているもの)を奥から出してきて、話したことを憶えています。
峠を越えると一気に草原が広がり、リータンに入っていきます。標高4000m余りのとても美しい町。
ゴンパは、裏に山をかかえていて、まさにここにお寺を建てるでしょうというような納得いく場所でした。
ダライ・ラマ3世が建てたこのゴンパは、5世の代に大きくなります。またリータンは、7世や10世が生まれた土地。6世が「「私は遠くへは行かない、リタンを回って戻ってくるから」と言ったとされており、7世が誕生。
そんな神々しい土地でした。
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このリータンから、南下してダオチェンに入っていくと、6000m峰が多数あり、その山々を回るように峠越えをして歩くだけでも面白かったです(写真)。
このあたりには、幾つも、メスナーの足跡がありました。
最後に旅したのは、2003年。いまはどうなっているのかなあと、時々思います。
https://yamahack.com/book/m04_03
https://twitter.com/sakuhanjyo?s=20

Yahamack

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平出+中島ペア、ピオレドール受賞@ヤマケイと、ピオレドールイベントへ

同じく本日発売『山と溪谷』10月号トップニュース。
平出和也さんと中島健郎さんのピオレドール受賞について。
昨年夏ラカポシ南壁初登攀。登攀の内容は、中島さんがロクスノ85号に書いています。
今回は一人ずつの短いインタビューでしたが、それでもふたりに対して新鮮な発見が幾つもありました。
15年以上にもわたって、ふたりが変容していく様子を見せてもらい、繰り返し書かせてもらえることには、感謝しかありません。
まだまだ書かせてもらいたいこと、見せてもらいたいものがあります。
これまで築いてきた関係を大切に、書き手も精進します。
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さて、今回のピオレドール、チャムラン北西壁初登攀(マルク・ホレチュク+ズデニュク・ハーク)、テンギラギタウ西壁初登攀、リンクサール初登頂と、日本人と縁のある山が並びました。
チャムランは、今井健司さん、一村文隆さんの魂がある山。受賞のふたりは、平出+中島ペアもよく知るクライマーです。
テンギラギタウ西壁は、各国のクライマーが挑んだと思いますが、日本からも、花谷泰広さん+鈴木啓紀さん、そして高柳傑さんら。
リンクサールは1979年、なんと40年前に立正大学チームが初めて試登した山です。
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そして昨日、新しくオープンした石井スポーツ宇都宮駅前店のイベントへ行ってきました。
中島さんと、かつてカランカ北壁でピオレドールを受賞し、今回でピオレドールの審査員をつとめるのが2度目の天野和明さんのトークイベント。
ふたりそれぞれから、リアルな声を聞くことができ、とっても面白かったです。
ふたりとも、ふり幅のあるクライマーであり、山岳カメラマンであり、山岳ガイド。

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連載「平成を登った女性たち-山ガール」@ヤマケイ

9/15発売の『山と溪谷』10月号、隔月連載「平成を登った女性たち」は、山ガールです。
かなり苦手分野です。
山ガールブームがなんだったのか、どこにあったのか。
山ガールブームがどこからやってきて、登山の社会にどんなことをもたらしたのか。
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今回は、山ガールブームのアイコンと呼ばれる方々ではなく、裏方で活躍されていた方々ー編集者の小林百合子さん、佐藤泰那さん、LaLaさかいや店長を務めた山岸裕子さん、それから100名山ブームと山ガールブームをテレビから展開した佐藤耕至さんらに登場いただきました。
佐藤さんは、いぶし銀のヤマオトコ。田部井政伸・淳子夫妻を迎えて、安達太良山のロケをご一緒したとき、地下足袋でいらっしゃったことを憶えています。山ガールブームに関わりながら、そのギャップが鮮やかな編集者です。

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2020年9月14日 (月)

書評『剱岳ー線の記』@秋田魁新報

「秋田魁(さきがけ)新報」9/12の書評欄に、探検家・髙橋大輔さんの新著『剱岳—線の記』について書きました。
1907(明治40)年の測量隊が、「初登頂」と剱岳の頂きにたどり着いたとき、鉄剣と錫杖頭が発見されました。つまり、それ以前に剱岳の山頂に立った者がいたわけで、それはいったい、いつ誰が、どのようなルートでどうやって、なぜ剱岳山頂に納めたのか、髙橋さんは探ります。
その探る旅を描いたのが、本書です。
クライマーにとって、一生かかっても登りつくすことができないであろう、そして通い続けるであろう剱岳に、髙橋さんは別の視点で通い続けます。
書評の紙面は、webでは読むことができませんが、髙橋さんの著書を、是非どうぞ。

髙橋大輔さん
https://dt.exblog.jp/
https://www.facebook.com/tankenka
https://www.facebook.com/MILLET.jp/posts/3563298337034395

『剱岳-線の記』朝日新聞出版(1700円+税)
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22117

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2020年8月26日 (水)

兄貴/近藤謙司さん

コチラの方のことを、「兄貴」と呼ぶ人は多い。
けれど、私はとても呼べなかったなあ。
いまの仕事をする以前から、高校生の頃から、名前は知っていた。
お会いして、話をするようになったのは、18年前の今ごろ。
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以来、いいときもそうでないときも、たくさん書かせてもらってきた。
それでも昨日、初めて聞いた話があった。
カンチェンジュンガのこと、知らなかったよ。
そして、まだまだ書きたいことがある。
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書くだけでなく、ものすごくたくさんのめんどうもみてもらってきた。
下山後、土砂降りのなか傘もささずに、グルンドからグリンデルまで坂道を登り歩いたこと、覚えていないというけれど。
私が土のう袋に座って、毎日ご飯を食べていたことを、いつも笑い転げて話す。ちょっとデフォルメされていると思う、その記憶。
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生意気承知で言わせてもらえば、けっして順風満帆のときばかりではなかっただろうけれど、20歳あたりからこの業界に身を置き40年近く。
その間ずっと、こんなにも周囲が愛し、信頼するのは、謙司さんの人柄そのものなんだと、つくづく思う。
職業は「山岳ガイド」。けれど、登山者や顧客にとっても、そして同業の私達にとっても、「山岳ガイド」という言葉ではくくれない存在。
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写真は、真昼間のアドベンチャーガイズ事務所近くにて。

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ガストン・レビュファ@YAMAHACK


連載「アルピニズムを継ぐ人々」、第2回は畏れ多くも、ガストン・レビュファです。「山を攀じ登り表現したアルピニスト」。
次回は、ぐぐっと時代がも少しコッチに来ます。

ガストン・レビュファ

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2020年8月21日 (金)

柳沢太貴さんインタビュー@山歩みち

現在配布中のフリーペーパー『山歩みち』035に、掲載。
柳沢太貴さんのインタビュー記事は、これにて一区切りです。

7/20に山歩みちwebに発表した記事(https://3pomichi.com/6435 )を構成しなおし、短くしたものですが、記事の前後に私の感じたことも載せています。
PEAKS webの前編・後編 もいれて、4回にわたって書かせてもらいました。
withコロナの山小屋運営にとどまらず、経営者、リーダーとしての話、チームビルディング、生き方……私自身学ぶことが大きかったです(多かったではなく、大きかった)。
太貴さんの言動は、状況に応じて柔軟に変動していきますが、筋が一本通った誠実さがあるから、周囲は信頼するのだと思います。

じつは先日、二人で話をするなかで、将来についてものすごい一言を聞かせてもらいました。それ……インタビューの時に聞きたかったと内心思いながらも、太貴さんを一層信頼するようになりました。
引き出せなかったのは私の実力であり、また書くタイミングでなかったのかもしれないと思っています。
またいつか、書かせてもらいたいです。
その日まで、こちら書き手も精進しないとなりません。

なお、今号の「山歩のひと」は、佐藤泰那さん。ライターの谷山宏典さんが、さすがっ!というインタビューをしています。
内容は、ランドネ編集長としての10年と、先だってKUKKAを起業したこと、この先のKUKKAのことです。

『山歩みち』035のサブタイトルは「おかえり。八ヶ岳」。愛情たっぷりのこのキャッチ、いいですね。
全国の下記店舗にあります。
https://3pomichi.com/shoplist

 

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2020年8月17日 (月)

柳沢太貴さんインタビュー@PEAKS web

赤岳鉱泉・行者小屋の当主、柳沢太貴さんのインタビューを、PEAKS webに前編・後編に分けて書きました。
山歩みちwebに続き、2本目です。

 

7月、何度か太貴さんに会いましたが、会うたびに表情が引き締まっていくのを間近でみました。
また、記事に書きましたが、下旬には再開に向けた最終調整で、太貴さんと一緒に入山する機会に恵まれました。
時間にすれば短い道のりですが、山小屋の当主と、その方が経営する山小屋に入山するというのは、なんとも贅沢なんだと、学びや気づきがたくさんありました。

 

今回の記事には、支配人の佐藤至さんのことも書きました。
これには、きっかけがあります。
会社経営する仕事仲間が、「起業したとき、一人目の社員をこと大切に考えた」と話したことに由来します。最初のその人と、どれだけ向き合い大切にできるかは、その後の経営に関わってくるというような話でしたが、太貴さんにとっては、佐藤さんだったわけです。

 

8月からの宿泊営業再開は、結果的には再開を後押しするタイミングではありませんでした。けれど、この先何度も押し寄せるだろう波に、柔軟に慎重に、一本の筋をもって向かっていくのだろうなあと、太貴さんの姿勢は信頼できるものでした。それは、チーム「赤岳鉱泉・行者小屋」の皆さんも同じです。

 

写真は、赤岳鉱泉・行者小屋の従業員、中野淳平さんです。
2本の記事、よかったら読んでください。

 

[前編] https://funq.jp/peaks/article/616712/ [後編] https://funq.jp/peaks/article/616736/

 

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2020年7月21日 (火)

柳沢太貴さんインタビュー@山歩みちweb

トップアスリートが記者会見で、伏し目がちにまばたきひとつせず応えるさまを、ときどきみる。まさにそんな感じのインタビューだった。集中し思慮深く応える。
心が揺さぶられたときに、知らず知らずのうちにつつつっと涙が流れ出て、いつの間にかそれが乾く。まるで最初から乾いた涙だったのではないか、と錯覚するような涙のあとが残る。
そんな経験をした、私自身も心に残る貴重なインタビューだった。

8月の宿泊営業再開を決めた赤岳鉱泉4代目主人・柳沢太貴さん。
私にとっては大切なチームメイトであり、4月半ばからは毎日のように連絡を取っていて、果たしてフラットな視線で書けるのか、書いてよいのか悩んだけれど、ふたつの編集部から依頼いただき、インタビューを続けている。
私の心配は、まさに太貴さんには失礼なことだったことは、インタビューを始めてすぐにわかった。人間関係はもちろん、物事にけじめをつける人。
そして、コロナの話を聞きにいったはずが、まったくそれを超えた話を聞かせてもらった。

このあと、記事は3本続きます。

赤岳鉱泉・行者小屋の営業状況については、webサイト、Facebookをご確認ください。状況に応じて臨機応変に対応していくとのこと。

https://3pomichi.com/6435

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2020年7月18日 (土)

山小屋で働く女性たち@『山と溪谷』8月号

『山と溪谷』8月号「平成を登った女性たち」(隔月連載)は、山小屋で働く女性たちです。
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メインに清水ゆかりさん(朝日小屋)、(掲載順に)早川恵美さん(元北穂高小屋)、丸山泰子さん(蓮華温泉ロッジ)、小南徳美さん(熊の平小屋)、大和景子さん(薬師沢小屋)、五枚橋純子さん(元天狗山荘)、吉玉サキさん、今田恵さん(穂高岳山荘)、中村圭子さん・中村梢さん(蝶ヶ岳ヒュッテ)、星美知子さん(両俣小屋)、松澤寿子さん・中村しのぶさん(元船窪小屋)にご登場いただきました。
文中で、二か所に佐々木泉さん(阿曽原温泉小屋)が出てきますが、ご存知ない方のために念のため、泉さんは男性です。

「平成」「女性」が切り口の隔月連載ですが、一度も時代性と女性性を打ち出した原稿が書けたためしがないまま来ています。

とても印象的だったのは、ひとりをインタビューすると「次は彼女の話を」とタスキをつなげてくれたことです。それによって会いたかった人に会え、再会したかった彼女に再会できました。
もちろん、日本中の山小屋で働く女性たちはたくさんたくさんいます。私の友人を考えただけでも、あと10人以上います。そんな彼女たちにも、単行本化のときにはインタビューしようと思います。
いつか、彼女たちが一堂に会するような合宿をやってみたら、面白いのではないかと思っています。
皆さん、しなやかで一途な人たち。気持ちがいいです。

このあと、Instagram(@mt.sumiko)を使って、12人女性たちの横顔を紹介していきたいと思います。
なお、下記の誌面にある写真は、写真家の菊池哲男さんの撮影です。
朝日小屋を前にして、朝日小屋を支える人たち。看板の左が清水ゆかりさん、右に酒井秀光さん。ゆかりさんの右腕です。
誌面ではもう一枚載せさせていただいています。蓮華温泉ロッジの丸山泰子さんの写真です。


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