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2017年11月13日 (月)

山岳医療パトロール納会/久しぶりの再会

最近、仕事の合間の早歩きハイキングやサクッとクライミングが続いていたので、朝からのんびり山を歩けたのは、嬉しかった。
 
そんな久しぶりの里山歩きのあとに向かったのは、今夏黒戸尾根で実施された日本登山医学会山岳医療パトロールの反省会と慰労会。
パトローラーの医師、看護師、学会内の関係者、パトロールのベースとなった七丈小屋管理人。とここまではこの事業の当事者・関係者たちだから当然のメンバーとして、ほかにパトロールの見学同行をしたWMAJのインストラクター2名と、取材同行した私まで、声をかけてもらい参加。
 
議論された内容は、ここでは触れないとしても、そういった外部の者たちも招き入れる、オープンな風向きは素晴らしいなと思った。ちょっと、いやかなり新鮮。そしてこの爽やかな風、最近あちこちで吹いていると、感じる。
アプローチや方法、行動展開、細部の目標は異なっても、大局的に目指すところが同じであり、それを理解できれば、組織や立ち位置を越えて、人は交流できる。
そういうことを、軽やかに実践できる人たちがいる。それは年齢や世代とは関係ないように思う。
 
初めてお会いした方々から私の仕事についてご意見いただいたり、久しぶりにお会いした先輩たちと話をできたこともとてもありがたく。また、この夏を共にした方々とのお喋りも楽しく、発展性のある話題に広がり、河岸をかえて夜更けまで続いた。
 
個人的に、とても嬉しかったことは、ご無沙汰していた先輩方にお会いできたこと。
そしてそのうちのおひとりの方とは、じっくり話もできた。
最近の私の仕事について、ご意見をいただいたり、以前ご一緒した仕事を振り返ったり、そんな話をするなかで、突然彼が言い出した。
「柏さんに、そんな文章は発表する意味がない、と釘を刺されたことがあったでしょう。あれは嬉しかったよ」と。
えええ?そんな生意気なことを、私は先輩に言ったのだろうか。
内容を聞くうちに、うっすらと当時のことを思い出し、自分が考えていたことも思い出した。
それは、彼がなりわいである医業から離れ、個人的な登山について書いたものだった。
随分と酷い物言いだ。少々表現は違ったようだけれど、それにしても目上の方に言うことだろうか。
 
「何度も、僕のところを訪ねてきてくれたでしょう」とも。そういえば、当時の仕事を進めるなかでは、何度も食らいついていった。遠かろうが、遠慮もなく訪ねていっては、自宅に泊めていただくこともあった。
そういう時間があったからこそ、いまでもこうやってお付き合いいただけるのかもしれない

2017年11月 9日 (木)

医療従事者が学ぶ野外救急法-WALS

Dr's Meetingの翌日から5日間、清里でWilderness Advanced Life Support(WALS) (主催:WMAJ)が開催された。
医師や看護師、救急救命士など医療従事者が学ぶ野外救急法のクラスだ。
 
去年は、取材を兼ねたオブザーバーとして5日間みっちり参加させてもらった。
医師たちと同じレベルでスピード感もって、野外医療や野外救急法についてトレーニングしていくのは、予習に予習を重ねてもたいへんなことで、本人としては食らいついていった感じ。
けれど一緒に受講した医師たちが口々に、「ちっとも違和感ないよ、一緒にトレーニングしているじゃん」と言ったのには、少し救われたし、そこに野外救急法、野外医療のカギがあるとも思っている。
 
今年は最後の2日間、参加させてもらった。
 
登山者が野外救急法を学ぶのは、登山に必要な技術のひとつと理解するが、医師が学ぶ意味や意義はさらに深く広がりをもつ。
日本の野外救急法が次のステージにのぼりはじめていると感じるひとつは、医師、看護師、救急救命士といった医療従事者達のコミットメントが濃密になってきたこと。日々命を繋ぐ仕事、生命に接する仕事をしている彼らが、それぞれのモチベーションをもって野外救急法を学ぶ姿は、ホント頼もしい。
 
さらに今回は3名が医療アドバイザーが加わり、とても心強く充実した講習だったと感じた。
それぞれ、救命救急、精神科救急、災害現場、山岳事故現場などでの経験が豊富であり、そして野外医療、野外救急法に熱心な方々。こういった方々がこれから、野外救急法のクラスに深くかかわってくれるのは、心強く、この先が楽しみだ。
 
また、大規模シミュレーションのために16人の傷病者役ボランティアが集まってきたのも素晴らしいなあと思う。医師、看護師、歴史的に最悪な現場を経験した救急救命士、山岳ガイドをはじめとしたこれまた多彩な顔ぶれ。
 
WALSは、講師のDJ医師とWMAJスタッフ達、医療アドバイザーの3人、そして受講生たちが互いに意見を交わし合いながら体当たりで野外救急法について考え、学ぶ5日間。
救急法のお作法を学ぶのではなく(それはどのクラスも同じ)、野外で傷病者が発生した場合に、どのように状況を把握し、観察し、評価し、対処していくのか。
その際にリスクとベネフィットを天秤にかけ、どこに行動を落とし込んでいくのか。それを考える場。それは、登山の行動そのものに通じる考え方でもあったりする。
 
貴重な機会をいただき、心から感謝。これからも、頑張ります。
 
主催のWAMJについて 
WALSについて 
昨年の様子 
「医療アドバイザー」の3人 
WAMJからの報告 →① →②
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2017年11月 3日 (金)

WMAJ Dr's Meeting

先日、WMAJ(ウィルダネス メディカル アソシエーツ ジャパン)主催のドクターズ・ミーティングがあった。WMAJのコースを受講した経験のある医師たちが集まり、来日中のディビット・ジョンソン医師(DJ)と共に、情報交換、意見交換をする場。
今年初めての試みであるが、平日の昼間にも関わらず全国から16人が集まった。
もちろん、参加したくても仕事などの都合上できなかった方々も大勢いる。
 
日本で野外救急法のコースが開催されるようになって10年程。
いまではプロバイダの数が増えたり、またそれぞれのプロバイダ間や、登山医学会などの団体との人的交流も始まってきた。
WMAJのコースには、いくつかの医学会所属の医師や消防士、県警所属の山岳救助隊、アウトドア各種のガイドたちなども訪れる。
なかでも医師たちの活動も盛んである。
 
今回は、WMAの歴史や世界各国の野外救急法事情、国内における法的解釈、DJからの新しいトピックやエビデンスなどについて、時間オーバーしながら3時間近く、みっちりと意見交換をした。
夕食後の交流会でも、所属の垣根を越えて、盛んに意見交換がされ、日本の野外救急法のシーンも次のステージにのぼりはじめているのではないかなと感じた。
 
交流会のとき、ちょっと遅れてきたDJが隣の席に座ってくれたおかげで沢山話ができたことも、嬉しかった。
彼の学生の頃の話、他国の事情、これまでのDJの仕事ぶりなど。
他国の事情は、アイスランドの特異な例について詳細を聞いたり、また個人的に関心をもったチベットでの取り組み。中国領については、香港、マカオとラサの3カ所でしかWMAJの活動はされていないのだ。北京ではなく、ラサ。その事情などを聞いて、納得した。
 
去年からインタビューを続けているDJについては、学ぶことばかりだ。
それは野外救急法の知識や技術だけでなく、ものの考え方、人との接し方、人生の歩み方。
野外救急法というフレームを通して、世界各地を歩き見てきた方の言葉は、重い。
そして、医師が野外救急法を学ぶ意義や意味は広く深く、また野外救急法における医師の存在がどれだけ重要であるか痛感した。
よりしっかりと医師や医療従事者たちと手を組んで(これまでも手を組んできたし、医療従事者がリードインストラクターであるけれど)、野外救急法の問題を進めていかなければならないと感じる。
 
それにしてもこの日の八ヶ岳山麓は、抜けるような青空。黄金色のカラマツの葉が吹雪のように舞う美しい日だった。
先に東京に戻り別の仕事をしている私は、ドクターズ・ミーティング後に始まったWALS(医療従事者向けの野外救急法コース)の様子が気になって仕方がない。そんな話を現場の友達にしたら、「禁断症状だね」「早く戻っておいで」などと、笑われた。
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2017年10月31日 (火)

野外医療先駆者、デヴィット・ジョンソン医師を囲む勉強会

10月27日、北里大学病院救命救急・災害医療センターにて、Wildeness Medical Asociate 代表のデヴィット・ジョンソン医師こと、DJを囲む勉強会。


今回は、野外医療、野外救急法がUSでどのように始まり、そして世界に広まっていったかという歴史の話から始まり、いくつかの事例を出しながら、野外医療、野外救急法について理解を深める内容だった。
”超プレホスピタル”からホスピタルにつなぐ話も。

一年ぶりに会うDJは、印象も言うこともまったく変わらず極めてシンプル。そして、泰斗さんが言う通り、どんな環境でも自分の頭脳を使うことと、垣根なく新しいものを取り入れるフレキシビリティ。じつは、これはDJと泰斗さんの共通点なのでは。

こんな素晴らしい会を2年にわたって開催してくださった稲垣泰斗医師をはじめ、北里大学救命救急・災害医療センターに大いなる感謝を。

昨年の様子はコチラ

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