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2018年7月26日 (木)

テントむし2年目の白馬岳

7/14~15は、テントむし山旅プロジェクト(Adventure Divas)で、白馬大池に2泊して白馬岳へ。入山は栂池から、3日目に蓮華温泉に下山して、温泉を楽しむというプラン。

昨夏も、同じ内容のもので実施したけれど、肝心の2日目の天候がすぐれず、三国境で引き返し。
ある程度の心づもりをして出発するわけだけれど、いざ、「ここまで。引き返します」と言ったとき、参加のみんなは何て言うかなあ、と思った。けれど、「無理する必要なし」「次が楽しみ」と言ってくれた。次が楽しみ、というのは嬉しかった。山は逃げないというのはウソで、山は逃げると思うけれど、でも無事帰れば、次はある。
無理ない範囲での、雨の稜線歩きは、ぜったいに濡らしてはならないものを守ることなど、いい経験にもなったようだ。

今年は、昨年参加の方々が早々に申し込んでくれ、キャンセル待ちになっていたし、これで晴れなったらどうしようと、思い悩む日々……いや、悩んでもどうにもならないことは、悩まない。
結果的には、これ以上ないというほどの快晴に恵まれ、夕立や雷もなく、3日間が終わった。
無事、元気に白馬岳に登れたし、展望も抜群。剱岳はカッコよく、笠ヶ岳は美しかった。鹿島槍を眺めては、ああ、雪がついたらさぞカッコいい姿になるのだなあと思ったり。昨冬滑った、山々をの眺めたり。

参加の皆さんも、それぞれの思いが山頂にあったようだ。
かつて縦走した山並みをずっと眺めていた方や、私よりもはるかに登山歴の長い方に、これまでの白馬岳について伺ったり。

3日間を終えた後、大池のテント場で仰ぎ見ていた上弦の月を、山麓から眺めた。ちょっと遠くに白馬三山も見えて、お月さまは、変わりなかった。
たった3日間の山の旅で、その後はそれぞれの日常に戻り、参加のみんなは、今晩、月夜を見上げるときはあったのかなあと思ったり、あんがい、登れなかった山登りも心に残るものだと、昨年を振り返ったり。


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2018年7月19日 (木)

山と山のはざまで

白馬岳周辺でのガイド登山を終え、翌日の大菩薩でのロケに備えて。

北アルプス山麓で、一晩過ごす。
のんびりするわけにもいかず、ガイド仕事の後片付けと、翌日の仕事の準備をする合間に、焼きそばととれたての夏野菜という贅沢なご飯を作ってもらって、共に食べながら、互いの話を。

病床にあるそれぞれの母親のことなど。時間はどんどん流れ、いまは過去になっていく。
難しいこともたくさんあるけれど、迷っていても仕方がなく、次へ次へとステップを踏み出す。
そんな友人の姿をみて、清々しいなあと思ったり。

デッキに出て、夜風に当たっていると、空に三日月が浮かんでいた。
昨晩まで、テントサイトで参加者のみんなと仰いだ月。
ガイド中のあれこれを、思い起こした。

参加のある一人が、「私にとっては、誰(←ガイド)と登るのかが、重要なんです」と言うのを聞いて、ハッとした。

登山ガイドの仕事をしているなかで、いただいたよろこびのひとつは、顧客に恵まれ、彼らからたくさんのことを教わったり、いい思いをさせてもらったり、色んなことを分けてもらうことだ。
けれど、考えてみると、友達を作りたくて山に登るのではなく、山が好きで山に登りたく続けてきたなかで、仲間ができた、というのと同じように、ガイドの仕事をしたくガイドを続けるなかで、結果的に顧客に恵まれ、彼らといい関係を築けるようなった、ということなのかと思う。

「私にとって、どのガイドと登るのかが重要」、ハッとさせられた一言だった。
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2018年6月28日 (木)

テントむし山旅@硫黄岳(6/23-24)

6/23-24は、テントむし@硫黄岳でした。
スタッフは、ハリーさん+柏。参加者は13人。
ばっちこと樺澤秀近さんがオブザーバー参加。

夕方からは冷え込み、調理中のガスボンベに霜がついたり、翌日稜線に出ると霜が降りていましたが、見事な晴れ、最高の展望。雪解けも花期も早いけれど、ダケカンバの芽がまだ柔らかかったり、ナナカマドの白い花が始まったばかりだったり、春の気配も残っていました。

テントむしがチカラを入れている山のご飯、夕食はポーリンのリクエストで(本人はアドベンチャーレース参戦中で不参加)、参鶏湯風ポトフ。

これは、私がテキトーに考えたレシピですが、あくまで参鶏湯「風」。
鶏肉、じゃが芋、人参などの野菜、もち米が入って、にんにく、ナツメ、クコの実、松の実も入れたお鍋。それぞれの出汁や風味に加えて、塩コショウ、鶏ガラスープで味付け。

朝食は、ハリーズベーカリーとドライフール本舗ハリーによる、ベーグルと手作りドライフルーツ。なかでもメロンは、感激の味だった。

かばっちは、Adventure Divasのトレランを担当していて、世界各地の砂漠や秘境と呼ばれる地域のトレランやアドベンチャーレースを巡っているひと。

忘年会の頃から、テントむしなどほかの種目のイベントにも参加したいと意思表示していたことを実現してくれて感謝。そして、大した話はできなかったけれど、彼の感想を読むなかで、色んな気づきや今後のことを考える機会を貰いました。異文化交流、いいね。

山登りにはたいへんなコト、慣れてもらうコトも多いけれど、テントむしでは、登る楽しさや歓びも共有していけたら、いいなと思います。

今回もまた、講習会場など、赤岳鉱泉にたいへんお世話になりました。大賑わいの週末に、ご丁寧に対応いただいて、ありがとうございます。

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2018年4月26日 (木)

山岳ガイドさんとご一緒して

いま作っている本のなかに、山岳ガイドに登場いただくページがある。
行き先は、里山。里山だけれど、登攀もなにもかもガイドできるライセンスをお持ちの方にお願いした。

登山ガイド、山岳ガイド、国際山岳ガイドなどのカテゴリがあるけれど、それとは関係なく、この本を作るにあたって信頼できる方を考えたときに、最初に浮かんだのが彼だった。
そのことを編集者に話すと、私がフランスにいる間に、彼女は初対面の彼に交渉し、打ち合わせをし、取材の日まで取り決めておいてくれた。
 
ワンボックスに乗って、ロケ先の里山に向かうなか、ガイドの彼が面白いことを言った。
「ヨットって、やってみたいんですよね。だって、海を知らないと、70%のところへ行けないってしょう」と。地球上の70%が海、そう考えると、山で遊んでいる私たちは、ほんのちっぽけな範囲しか知らないのかもしれない。
そんな面白さが、彼にある。なんだか、嬉しかった。
 
自由で寛容で、それでいて厳格に真っ向に山から取り組んできた彼の人生が、小さな1日に表れている、というと大げさかもしれない。けれど、そんな彼の人柄がにじみ出るガイディングだった。

ガイドというのは、結局はそういうことなのかもしれない。
顧客の安全を確保する、そんなことは当たり前であって、登った時間が、豊かなものとなり、そこには、そのガイドの人柄や生き様が表れている。

いまにも雨が零れ落ちそうな空だったけれど、山頂に着いたころには、薄日が差し、春の花々を楽しんだ、いい日だった
 
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2018年4月13日 (金)

「女性の登山指導者にまつわること」@『登山研修』

『登山研修』(国立登山研修所)の「創立50周年特集」に、「女性の登山指導者にまつわること」を書きました。
いただいたお題は「女性登山指導者の養成に関しての展望」。力不足ゆえとても書けず、上記内容に変更しました。展望については、長年研修所の講師を務めていらっしゃる高野由美子さんがお書きになっています。

周囲の女性の登山ガイド、クライミングインストラクター、クライマー、オーシャンアスリート、そして男性のガイドの方々にも助言いただきましたが、結局のところ、当たり前のことを回りくどくしか書けませんでした。

 

原稿に書いた大学山岳部に入部したときの主将は、斉藤尚之さんという方ですが、私は尚之さんのようなフラットな先輩に出会え、とても恵まれています。

女性の登山者、指導者にとって、同性の仲間や先輩ももちろん大切ですが、同時にフラットな視線でいてくれる男性の存在は、とても心強いと思います。

そして、性別問わず、人間がつねにフラットな視線でいられるということは、じつは結構難しいことなのではないかと、最近思います。

フラットな視線はガイドにも指導者にも重要なことですが、それを保つには努力が要ります。

 また、医学的、運動生理学的面については、今後さらなる専門性が求められると思います。

文中でフランスの女性ガイドの事情について簡単に触れていますが、この春、シャモニーからグリンデルへと旅した途次、お会いした女性の山岳ガイドさんから、最近のオーストリアの女性ガイドの事情をお聞きする機会があり、とても興味深かったです。

ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。

 

冊子は、今後、研修所のwebサイトで読めるようになりますがまだもう少し先。

今回は……文中に書いた、オーシャンアスリート、岡崎友子さんの印象的なインタビュー「海で生きるために、私が選択してきたこと」をご紹介します。→コチラ

友子さんとのお付き合いは長くなりますが、このインタビューのある一節を読んで、今回のテーマに大きなインスピレーションをいただきました。 

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2018年2月18日 (日)

山書

ガイドに来てくださっているMさんが、facebookに、山口耀久さんの『北八ッ彷徨』を紹介していた。ある山小屋の方から勧められて、手に取ったと。
「私も、この本が好きです」とコメントすると、澄子さんはなんでも知っている、山の本をなんでも読んでいるようだ、というような返信をいただき、恥ずかしくなった。
 
私は知らないことだらけだし、山の本もちっとも読んでいない。ほんとうに読んでいる人たちを大勢知っている。それにじつは、積読も好きだったりする。
 
けれど、私の世代の少し上の先輩たちは、山口耀久さんをクライマーとして憧れただろうし、私自身も先輩たちの影響で、そんな文章も読んだ。そして、文芸的な面でもたいへんな恩恵をいただき、彼のおかげで、私たちは山の良書、よい文章をたくさん読む機会を得たのだ。『アルプ』しかり。
ちょっとだけ長く山をやっているだけで、そういうことがほんのちょっとだけあるだけ、たったそれだけのことだ。
 
今回、Mさんのfacebookの写真を見て、平凡社の定本のボックスに掲げられた文字は、深い緑色の活版で刷られたものであり、その緑色が北八ヶ岳のコメツガの色そのものであることを、あらためて知った。書名と著者名のあいだに、コメツガの針葉と松ぼっくりの絵も添えられている。
著者も素晴らしいが、これは装丁家の仕事も素晴らしいと思った。
そして、本棚から山口耀久さんの著書を取り出してみようと思い立った。
 
そんなきっかけを作ってくれたMさんに、感謝するのは私の方であり、良書は時を越えて、登山者たちの手に渡るのだろうなあと思った。
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2018年2月16日 (金)

山のガイド

先日、友人でもある山岳ガイドと、クライミングに行く機会があった。
仕事上、ガイドと山に登ることもある。しかしその目的の大半は、安全管理であり、そのなかで私たちが取材をしたり、撮影をしたりするというもの。
山岳ガイドの友人、仕事仲間と山に行くことも少なくない。が、それはガイドとクライアントではなく、仲間同士の登山、クライミング。
しかし、今回はちがった。
 
クライアントとしてガイドと一緒に登ったのは、初めての経験。そのガイドが、彼でほんとうによかった。ひょいっと降ってきたような機会だったけれど、貴重な時間となった。
 
色んなことを考え、感じることができた。
たとえば、リスクマネジメントについてどのように考えているのか。わざわざ語るわけではないが、一緒になったパーティとの接し方や装備の扱い方、アンカーの取り方、そのほかすべての言動から、それは知ることができる。
それらは、私が山に登る者として、具体的な学びがあるだけでなく、考え方も含めて今後の指針となる。
 
あるいは、山への取り組み方。
これまで仕事でもプライベートでも色んな場面をご一緒させてもらってきて、十分わかっていただろう、その姿勢を、登る場面でまざまざと感じることができるのは、幸せな機会なのだと思う。
クライミングだけでなく、アプローチもあわせた登山全体のなかでの、彼自身の動きを見て、言葉を聞くと、これまで辿ってきた道がうかがい知れるようであり、そしてまた、どんな山を、クライミングを志向してきたかが、強くわかる。
私も大好きな、共感できるセンス、憧れる志向性。
 
以前、山岳ガイド達をインタビューする連載をしたことがあった。
あるガイドをインタビューしたとき、たまたま彼のクライアントのなかに友人がいたので、「いったい、どんなガイディングをするの? どこが魅力なの?」と尋ねたことがあった。ガイドの彼も親しい友人であるが、友人がガイドをする姿を見たことがなかったので、いったいどんな顔をしているのか、知りたかったからだ。
クライアントに尋ねたことを、本人に言わないのもフェアじゃないと思い、報告もした。
そのとき、「アルピニストと一緒に登ることができる、幸せ」というような表現を、クライアントの彼女が使って話してくれた。「アルピニストと登る? そんな感覚になるの? どういう意味かなあ」と再び尋ねると、「ほんとうに山が好きなんだと、感じることができる」ともう一度説明してくれた。
 
その人が、「ほんとうに」山が好きで、そして自分のスタイル、志向をもっていて、それを感じ取ることができる、そんなガイドと登れたら、それは極上の経験となるだろうと、私も今回、実感できた。
 
私自身は、無雪期を中心にハイキングのガイドをするが、はたして、自分がもっている山の世界観を、お越しいただく方々に、感じとってもらうことができているのか、人に感じてもらえるほどのスタイルや志向を持っているのか、ということも考えた。そういうものがあるのが、いいガイドなのではないか、と。
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2017年12月 9日 (土)

チャーミングなふたり

二夜連続。

【デナリカシンリッジ登攀+南西壁滑降 】
by 佐々木大輔×加藤直之 @エルク(甲府)
【STEEPでDEEPな話〜原点回帰編】
by 加藤直之  @パタゴニア 横浜・関内
 
デナリは、急きょ白馬に聞きに行ったので2度目だった。2度目だったけれど、当初から予定していた甲府にも。
大輔さんの人間の大きさにあらためて触れて、そして加藤さんの言葉のひとつひとつに(両日とも)、彼がフェアバンクスで学生生活を送ったときにアラスカの山々に登ったことが血肉になっているのだなあということが伺いしれ、とてもよい機会だった。
 
チャーミングなふたりの真剣な話。
あることを突き詰めている人、抜きんでた人というのは、みなチャーミングだなあと思う
 
合間に、エルクの土曜朝活にて、湯村山ハイキング+温泉朝ご飯も。
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  • ✾登山ガイドについて✾
    現在、MJリンクのサポーターやテントむし山旅プロジェクトbyAdventureDivasのガイドなどで活動しておりますが、このほかに個人ガイドをご希望の方は、下記「メール送信」をクリックの上、お問い合わせください。内容など、ご相談の上、実施したいと思います。

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