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2019年10月24日 (木)

ヤッホーリー

山を眺めて、そこに暮らす人たちを思い浮かべるのは、私の場合ふたつだけ。
ひとつは、言わずもがなの北穂高岳。
北穂高小屋は山頂直下に張り付くように建っているので、北穂の山頂を見定めることができたら、小屋を眺めているのも同然。
横尾から本谷へと向かう途中で、最初に小屋の赤い屋根が見えるポイントを、見落としはしない。
北穂高岳は遠くから眺めると、どっしりとした山容で、大キレットと並ぶことが多いので、見極めやすい。
今夏は、水晶小屋を出て、水晶岳までの間から眺める北穂高岳が、ほんとうに素晴らしかった。飛騨側の山肌が美しかった。

北穂高小屋に通ったのは、たった2年だけれど、小屋開けから小屋閉めまで毎月通い、濃密な時間を過ごした。
けれど、その後、彼方此方から北穂を眺めた時間も小屋に滞在したときと同じように、私のなかに北穂の時間として存在するのだと、最近わかった。
小屋で経験したこと、小屋のみんなからいただいたたくさんの温かみが、遠くから北穂を眺めるときに、私の中にあるからだ。
「北穂」と言うと、私の場合、北穂高岳と北穂高小屋の両方を指し、このふたつはいっしょくたになっている。

写真は、9月中旬の白馬岳山頂。毎日新聞の記事に掲載した写真だ。
目を凝らさないとわかりづらいが、遠くに、富士山、八ヶ岳と並んで南アルプスが確認できる。
甲斐駒ヶ岳もわかる。

一昨年、友人が七丈小屋の管理人を始め、友人達がそこで働くようになって以来、彼方此方から甲斐駒を見つけると、Instagramに投稿して「ヤッホーリー」とつぶやいていた。
スタッフのひとりが、ホーリーという愛称の女性だから。
けれど、インスタに載せても本人が見ることは少なく、周囲が「いま下りた」とか「今日はおらん」とかコメントするだけだった。
しかも、最近はホーリーは麓の仕事を担当することが多くなったので、小屋にいる日数も少ない。
そこで今シーズンから、ツートップの小屋番ふたりにMessengerで写真を送るようにした。
反応は、「キャー、見られている」とか「山がたくさんあり過ぎて、どれだかわからん」など。

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