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2018年2月11日 (日)

音楽、文学、友人

稜線が轟々と烈風吹きすさび、樹林帯に入ってくると、ほっと生き返ったような。
そんな山から逃げ帰り、ひとりでドライブしながら、音楽を聴く。
アルバムを選びながら、最近、ある友人と好む音楽が重なっているねと、ふたりで互いにそんな話をしたことを、思い出した。
女性歌手でいえば、ジョニー・ミッチェル、リッキー・リー・ジョーンズ、矢野顕子。私はそれに加えて、キャロル・キングにローラ・フィジィ、アナリス・モリセット、浜田真理子かな。
 
先週の山は、その彼女が運転する車で帰ってきた。
桑田佳祐が流れていて、私より少し若い友人が「若い頃は、この人の歌、ダメだったんだよね。最近、好きになった」と言う。サザンはいいけれど、桑田の歌は苦手だったと。
甘くも男っぽい桑田佳祐の声を聴きながら、「優しい歌なんじゃないかな」と、思わず言葉が出た。「そうか、優しいのか」と友人。「今まで、当たり前のわかりやすい優しさしか、気づかなかったよ」と。なんというタイトルのアルバムだったかわからなかったけれど、桑田の歌は、まぎれもなく優しかった。
 
寝る前に、ベッドの中で本を読む。『冷蔵庫の上の人生』。この本を勧めてくれた友人は、学生時代をバークレーで過ごした。英語の原作を読んだと。私は、迷うことなく日本語訳を手に取った。
なかなか、私にとっては辛い内容だけれど、そこにも優しさがあった。
 
気づかなかった優しさ。
ものすごく辛いときや悲しいときに、言葉をかけてくれた人たちのことを、人は忘れない。
その言葉ひとつひとつも、そのときのシーンも、声の色も、相手の表情も忘れない。
そんななかに、気づかなかった優しさがあったことに、ようやく気付いた。
 
「柏さんが、これ以上無駄な人生を送らないことに、乾杯」。
びっくりする言葉。え? 私の今までの人生は、無駄だったのか? ちょっと解せない言葉に、しばし考えこみ、その後も時あるごとに考えこんだ。
それが先日、あるひょんなことがきっかけで、「ああ、ひょっとしたら、ああいう意味だったのかもしれない」と思い至った。ま、今回の理解もあっているのかは、わからないし、何よりも言葉を発した当人はもう覚えていないことだろうけれど。
それでも、人の優しさは、いろんなところにある。
Fbpc280193

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