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2018年1月 1日 (月)

眼鏡をかけたり、外したり

年が明けて、メールボックスを開いたら、昨年インタビューした方から1通のメールが届いていた。
長年にわたって、何度もインタビューしてきた方であり、昨年は3回インタビューする機会に恵まれた(まだ原稿を書いていないものもあるが)。
 
インタビューへの感謝の言葉が書いてあったが、本人は上手く書けなかったと思っている記事もある。
先日、友人宅で仕事をしているとき、脇で友人がたまった新聞記事の整理をしていた。その中からひとつ小さな記事を差し出して、「こんなのあったよ」と。私が3回インタビューしたクライマーの記事であり、書き手もよく知る記者だった。
一読して、私とは違う言葉で表現している一節を見つけた。とても重要なシーンであり、私は自分が使った言葉がしっくりこないでいたので、彼の言葉にうなずいた。もうひとつ見つけたのは、私には聞き出せなかったインタビュイーの言葉である。その言葉で、記事は締めくくられていた。
こんな記事も書けるんだと、自分の至らなさを知った。
 
メールには、私が長年節目節目でインタビューしてくれることを支えにしているということと、私がフラットな視線で見てくれることに感謝していると書いてあった。
フラットな視線を保つのは、難しいことであるから、果たして実際にそうであるのか、自信はない。
 
物書きの師匠は、まずは眼鏡をはずして物事を見ろ、と言った。眼鏡というのは、悪い言い方をすれば「色眼鏡」にもなってしまう、その人の視点、視線だ。
けれど、モノを書くということは、必ずその人の視線が入るので、最後はもう一度眼鏡をかけて見てみろ、と。
つまるところ、フラットな視線と、自分の物差しをもった視線と両方で物事を見極め、書けということだったと解釈している。
 
ありがたい教えは、一時も忘れたことがない。
Fb_dsc0180
 

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