オハイオより東には行ったことがなく、新鮮だった。
ニューヨーク州のアッパーでハイキングをするために、JFK空港でトランジット。
世界の名だたる空港、名だたる街にある空港に降り立つのは、やっぱりちょっと興奮する。
ターミナル1に着いて、バーリントン行きの国内線に乗るためターミナル5へ移動するのに使った列車は、その名も「ジャマイカ・トレイン」。最終ターミナルまで行ったあとは、ニューヨークの街に向かうラインだという。
ターミナル5の駅に着いて、搭乗口に向かうブリッジを歩いているとき、遠く摩天楼がみえた。
一緒に歩いていたのは、30代後半をNYで仕事した山の先輩だった。彼女から、どれがエンパイア-・ステート・ビルか教えてもらった。
アメリカ滞在最後の日、お月さまがまるで半分の輪切りにしたオレンジみたいに見えて、星が降るような夜中に、バーモントに暮らすメリーアンの家を出て、バーリントンの空港まで送ってもらった。
バーリントンからJFK空港に着陸する少し前に、右手の窓からニューヨークの街がみえた。
ここにいっこさんが暮らしているんだなあと思いながら、見おろし、セントラル・パークがあんまりにおっきいことにびっくりした。
彼女がイスラマバードに赴任していた時期に、登山の帰りに会ったのが最後。20代後半に机を並べて一緒に仕事をした友人。まさに戦友というような存在だったが、あの頃から、彼女の人生に対するビジョンは明確だった。
旅先で、もうひとりの戦友であるキムちゃんから、「東京に戻った」という便りが届いたばかりだった。
キムちゃんもいっこさんも、同じく東京に暮らした時もあったけれど、会えるようでなかなか会えない。それはじつは、遠くに暮らしていても同じで、キムちゃんとは、昨年彼女の故郷の京都に帰国中にやっと会えたぐらいだ。
世界中どこにいても、会えるときはあえて、会えないときはあえない。
けれど、友人が住む街を素通りするのは、ちょっと、いやかなりさみしい。
遠望して、機窓から見て、ニューヨークっていう大都市を想像して、そこに暮らす友人とチャットして、声を聞いて。その先は、またいつか。
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