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2017年6月21日 (水)

さりげない味

ちょっと前のこと。
野外救急法の更新講習を受けるにあたって、会場が小谷の施設であることに、小躍りした。
6年前、ここで受講したとき食べた、サオちゃんのお料理が、これで毎日食べられるからだ。
彼女は、この施設の厨房を預かっていて、ここで行なわれる色んな講習の際、朝昼晩の食事を作ってくれる。ものすごく美味しかった、という記憶しかなかったけれど、ともかく6年前、誰もが口を揃えて、美味しい、美味しいと毎回食べたのだから、まちがいない。
そしてその後も、私達は、「サオちゃんのお料理、ほかでは食べられないのかなあ」とか「サオのご飯が恋しい」とか話したものだ。
今回4日間にわたって、朝昼晩のご飯を食べて、あらためて、ほんとうに美味しく感謝、感謝だった。食事が始まる前には、誰もが「今日は何だろう」って厨房をのぞいた。そして食べ終わると、またみなが口を揃えて、「美味しい、美味しい」と言った。、後片付けで厨房の洗い場に入ると、みんなサオちゃんを取り囲んで、「ご馳走様」と言うのだった。
 
私の周囲には料理上手が多いけれど、私はひょっとしたら彼女の料理がダントツいちばん好きかもしれない。決して派手ではない。洒落たメニューに載るような名前があるわけではない。けれど、どれも優しい味なのだ。なにが優しいって、私達の毎日の活動を知ってくれて、それに寄り添ってくれるような味。
 
そういえば、もうひとり、「彼女の味が好き」という友人がいる。ときどき泊めてもらう山麓の村に住むカップル邸。朝のお味噌汁に「あれ、この風味なんだっけ?」と尋ねると、「しそを少しだけ入れたの」とか、ササっと作ってくれる昼ご飯のパスタがホッとする味だったり。
 
何気ない美味しさ、毎日食べたい味、そういうのがいいなあと思う。
 
4日間の講習が終わって、受講生それぞれが自分のクルマを走らせて帰るとき、サオちゃんも玄関に出てきた。私もクルマを運転しながら、前の小道に出て、建物を振り返り、手を振ると、玄関のステップに腰を下ろしていた彼女が、笑顔でみんなに手を振り続けていた。
嬉しいな。
 
梅雨空で、山に行く日が延びた今朝、そんなサオちゃんの味を思い出し、そうだそうだ、味噌汁に生姜を擂って入れてみようと思いついた。里芋が残っていたので、それを具材にし、だから生姜が合うかなと。けれど、ちょっと入れすぎたな。匙加減が、まだまだだ。ついやり過ぎてしまう。
サオちゃんのその味噌汁は、「あれ?今朝はちょっと味が違うよ、これなんだったっけ?」と思わせて、ぐいぐい飲みたくなるような味。隣に座っていたジャーマンが、「生姜だね、味噌汁の味にコクが出る」と言った、あれを真似したかったのだけれど。
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