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2017年4月

2017年4月24日 (月)

ゲラを読む体力

書き手や編集者にとって必要な能力のひとつに、「読む力」があるのは間違いない。読む力がなければ、書けない。

かれこれ10年近く前になるが、単行本を校了する日のことが忘れられない。
担当編集者と、編集部で夜通しゲラを読み続けた。
私よりもはるかにキャリアがあるから、当然といえば当然かもしれないが、圧倒的に読むのが早かった。早いだけでなく、修正すべき点をもらさずに拾い上げてきた。
それも「読む力」のひとつである。
つくづく、私はまだまだだと思ったときだった。
 
そして今ならさらにわかる。私よりも一回り以上年上であるから、当時でも今の私よりも年上だ。歳をとると、集中力を持続できる時間が短くなる。読むにも体力が要るし、集中力を持続するにも体力が要る。
その編集者は、いつも昼休みに編集部の周辺をジョギングしていて、抜群に体力のある方だったが、それにしても、あのときの集中力はすごかったなあと、今でも思う。
久しぶりに、本一冊のゲラを抱え上げ、「この紙の重さが好きなんだよな」と悠長なことなど言っていらない。
数百ページに及ぶ分厚い翻訳本上下巻のゲラを読み通したのは、そういえば2年前のいま頃か。
ゲラを読む力、集中し続ける力を、出さなければならないけれど、どうやって力を出すのかちょっと忘れてしまった。ゲラを読み始めて、ようやく思い出し、エンジンがかかり始めたところ。
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テントむし山旅プロジェクト@弘法山

これからテント泊を始める方々を対象に、テント泊の道具の説明やテント設営などについて話したり、実践したりしながら、山歩き。
参加者13人と、北村ポーリン+私で賑やかなスタートとなりました♪ 弘法山は10日も経つと、葉桜になり、林床の花の顔ぶれも移り変わっていました。

次回は、5/21-22の明神ヶ岳です!
今年は、「世界の山のある街のお菓子シリーズ」と題して、色んな国のお菓子をお持ちできるようにしようかなって思っています。今回は、シャモニーの街で食べたフランを作ってみました。次回は、アイガーのあるグリンデルワルドか、ヒマラヤをかかえるチベットの仏教菓子か、考え中です。

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2017年4月17日 (月)

DVD『UTMF2016』を観る ~サンゲ・シェルパ

たへんたいへん遅ればせながら、『UTMF2016』のDVDを観た。
昨年9月に開催されてもので、私は現地へ行き、Advenutre Divasで招聘したサンゲ・シェルパ(ネパール出身、フランス在住)を取材したり、レースの翌々日には東京で、サンゲを招いて公開インタビューのようなトークライブを開催した。
ジャケットデザインにあるように、雨、雨、雨のレースだった。
その全容や選手たちの頑張り、スタッフ達の苦悩など、あらためて見渡せるような映像だった。
そして、サンゲが、レースを心底楽しんでいる様子や、エイドステーションの度に郷土料理を味わっている姿も沢山映し出され、ホントにサンゲは朗らかだなあと思った。
それは彼の気質であり、彼のレーサーとしての強さでもあった。
 
DVDには、東京・さかいやで開催したサンゲのトークライブの様子も収められていた。
レース中に折れたポールで、サンゲが横笛を作り、ネパール国民の愛唱歌「レッサムフィリリ」を吹いている。
シェルパは横笛が好きで、たけで手作りしたり、いつも愉し気に吹いている。サンゲにきくと、彼自身は放牧に出かけた時によく吹いていたと話していた。
「レッサムフィリリ」は、ネパール人によくよく親しまれている歌である。ネパールは多民族国家であり、歌詞は公用語であるネワール語のほか、色んな民族の歌詞が沢山ある(私もとても全部は聴いたことがない!)。
どの歌詞も、ネパールという土地、自分たちの民族、家族、愛する人たちを思い歌ったものだ。
 
そんな「レッサムフィリリ」の曲を載せて、スタッフの方々がUTMF1週間後にコース整備をしていた様子が、DVDの最後におさめられていた。
雨水が引くと、コースがどれほど大変なことになっていたのか改めてわかることもあったし、選手とスタッフ皆さんの思いが詰まっていて、そんな心情が「レッサムフィリリ」の音色に、なんだかぴったりだった。
 
*トークライブで、サンゲが奏でてくれたのは、次の2曲。
・「レッサムフィリリ」

・曲名不明
どんな曲なのかサンゲに尋ねると、「少し哀しい曲」と。
遠くに働きに出たお父さんが、残してきた家族のことを思って歌ったもの。「モンスーンになったけれど、屋根から雨漏りはないか」とか、そんな(かなり具体的な)歌詞があるそうだ。
シェルパは、ヒマラヤの黄金時代を支えたころからずっと、いわゆる出稼ぎ民族だった、そして今でも(と思う)。他国、他のカルチャー、他民族のところへいって働き、生きてくというたくましさや幅をもった民族。だから、この歌もシェルパの歌なのかと思ったけれど、ネパリだそう。
こんな選曲も、彼らしい。
 
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2017年4月10日 (月)

お得な同期

体育会は年功序列が厳しいとか、それは生年ではなく入学年、いや入部した年によるとか、色いろ言われるけれど。そしてそれが、大学を卒業してはるか経っても、根付いていくともいわれるけれど。ネガティブな意味ではないと思う。
先日の酒の席で私が、「先輩は後輩を選べませんものねー」と言ったら、「部下は上司を選べないって、会社入って思ったよ」と返されたけれど、それほどお世話になった存在だから、やっぱり先輩は先輩なんだ、何十年経っても。
 
けれど、ちょっとお得なコトもある。
私の場合、一年遅れて入学したから、同期はひとつ年下。同い年はひとつ上の先輩たちだった。そのせいか、あるいはこちらの一方的感覚かわからないれど、ひとつ上の先輩たちも、なんだかミョーに近しい存在だと感じている。
当時の同期は、ちょっとライバルちっくなところもあるが、それとはまた違う感覚。けれどやっぱりひとつ上の先輩たちが話す様子をみていると、同期は彼ら同士であって、私は同期じゃないんだなとも思ったり。
たった4年間の間に確立された関係だというのに、それがそのまま続くのも、なかなかないことだ。
 
翌朝、実家の庭からとってきたカメリアが一輪、床に落ちていた。
友だちが来る日まで、もつかなあ。
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2017年4月 7日 (金)

ISG石井スポーツ エベレスト&ローツェ登山隊2017

4月3日、「ISG石井スポーツ エベレスト&ローツェ登山隊2017」の記者会見と壮行会があり、司会をさせていただいた。
90人以上の方々が集まる賑やかな会。登山隊のメンバーは荒川勉社長、奥田仁一さん、平出和也さんの3人。
昨年10月に社長に就任した、いわゆる「たたき上げ」の荒川新社長の素顔や、なんでエベレストだけでなくローツェまで?っていう話、最年少の平出さんのあっぱれな発言など、私も来月発行の『THE EARTH』に書いたので、ご覧ください。
今日ご来場のプレスの方々も、あちこちに書いてくださると思います。
荒川社長の芯の強さがどこにあるのか、長年登り続けてきた奥田さんと平出さんがどんだけカッコいいのか、この肉声をホントは多くの方々に直接聞いていただきたかったほど、今日はとってもいい会だった。

また、ロストアロー社長でもある坂下直枝さんが、乾杯の挨拶の時、ビジネスマンが遠征に出かける際のふたつのポイントを、ご自身の経験に基づいて話していたのも印象的だった。
彼がご自身の登山を語るときに、「隔絶感」という言葉をよく使ってきたと(私は)思yが、そういう隔絶された場所だからこそできる、人間の思考について。
マジックマウンテンの国井治社長は、まったくべつのはなむけを差し出していた。
長年、ビジネスと登山を両立されてきたおふたりの重みのある言葉だった。
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Women's Sikimo Project @ AKIMAMA

「AKIMAMA」というアウトドアにフォーカスしたwebサイトに、「Women's Skimo Project」について書きました。

シャモニーからターニャ達がやってきて、白馬と北海道・東川で女性のスキーヤーたちと交流した話です。
Skimoって、日本では山岳スキーレースのイメージが強いですが、ターニャ達に尋ねたら、山岳エリアでおこなうスキー全般を指すのだと。

写真は、赤井川のニキータこと、二木亜矢子さんです!
すっごく雰囲気のある写真を撮る方です。
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                                 Photo by Ayako NIKI

2017年4月 4日 (火)

ハブなポイント

山の春は、ことさら嬉しくなる。
日差しが柔らかくなり、日が伸びて行動時間も延ばすことができる。
明るい雰囲気で、開放的。
雪解け水の流れる音にも春のザラメ雪にも、心が躍る。
スキーが好きな人たちは、どうしてこぞって、パウダーというのだろうか。
パウダーを滑るが下手だから、やっかみなのかもしれないけれど、私はザラメ雪ほど、幸せを感じることはない。
桜吹雪が舞うような、フィルムクラストというのは、経験したことがないので、わからない。こちらは憧れ。
 
そんな春うららかな日々に、東京にいることがもったいない気持ちにもなる。
東京に住んでいる利点って、映画や音楽、美術、舞台などの芸術に接する機会が多いことだろうか。あとは大きな本屋さんもある。
けれど、そんな利点はさらさら活かすことなく、生活している。それも、もったいない。
ゆいいつ、活かしている利点といえば、どこに行くにも総じて便利であるということ。日本各地を走る新幹線に乗るにも、羽田や成田から飛行機を使うにも、便利だ。
 
自分が利用するにも便利であれば、人が利用するときに、ちょいと会いに行くにも便利。
山をテーマにしていると、インタビューする相手や打ち合わせをする相手の多くは、山の近くに住んでいる。そんな彼らでも、一度東京に出てきてから、東北新幹線に乗るとか、羽田や成田からあちこちの山に飛ぶとか、そんなタイミングがある。
自宅から、ふたつの空港も東京駅も近いこともあり、その隙間時間をめがけて
、会いに行くことが多い。
東京駅だったら、新幹線乗り場すぐ近くのコーヒーショップか、京葉線側のカフェ。
空港の定位置は決まっておらず、私もフライトするタイミングだったら、どちらかの搭乗口近くのカフェとか、あるいは互いのカードがうまくいけばラウンジ。あるいはゲート外のバールのようなところだったり。
乗車、搭乗前の短い時間を使っての打ち合わせに、最近実り多いものが多く、連日の空港通い。
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2017年4月 2日 (日)

紅茶

コーヒーが好きになったのは、ここ数年のことだ。
以前は、一緒に暮らしていた夫が、毎朝コーヒー豆を挽き、コーヒーを二人分淹れてくれても、最後まで飲まない日もあったぐらいだ。皮肉なもので、いまでは自分で自分にも、豆を挽いて淹れるようになったけれど。

山麓の村にあるコーヒー専門店、ここも開店した頃から通っていたが、店主夫妻と親しくなり、個人的に一緒に出掛けるようになったのは、この1、2年。仲良くなったことと、コーヒー好きに関連性はないけれど、時期は近い。
なんとコーヒー専門店に来て、チャイをオーダーしていたという
者が……、いまでは、「今日は、私が淹れてもいいかしら?」と、プライベートタイムには、素人がコーヒー専門家相手に、コーヒーを淹れるという図々しさ。
 
留守が多い分、東京にいるときには、遊びに来てくれる友人、泊まりに来てくれる友人が続く。友人にも、コーヒー好きが多い。泊り客の場合、朝の豆を挽く作業は、ほとんど友人に頼む。コーヒーを淹れることが好きな、得意な友人の場合は、最後まで全部お願いする。
 
コーヒーの淹れ方を色々習ったり、教わったりしたけれど、結局のところ、アットホームな場では、「人に淹れてもらったコーヒーほど美味しいものはない」という論に落ち着いた。

そして先日、クルマの中で。
ロングドライブに備えて、インター手前にある美味しいコーヒー屋さんで、テイクアウトしたあと、助手席のコーヒー好きの友人が、「紅茶って淹れるのが難しいよね?」と突然、つぶやいた。
「急須で淹れても、ダメでしょ。ティーポットで淹れているの?」と聞くと、友人は「そんな本格的なものではないんだけれどね」と。湯温のころ合いも、蒸らしも難しいという。

別の友人宅の向かいにある美味しい紅茶屋さんで、茶葉を買ったまま、冷凍庫に眠らせてあることを思い出した。そして、ティーポットが割れたあと、場所をとるという理由で買い足していなかった自分が、なんだか恥ずかしかった。

亡父は、おひつのお米を美味しくよそうことと、日本茶を上手に淹れることにだけは、口うるさかったなあとも、思い出した。
結局は、客人をもてなす心。
我が家にはティーポットがないので当面、日本茶かコーヒーになるけれど、この春は、紅茶もお出しできるようにしたい。

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