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2016年12月10日 (土)

ジミー・チン来日『MERU/メルー』プレミアム

映画『MERU/メルー』のプレパーティとジャパン・プレミアム試写会へ。
『MERU/メルー』の主人公のひとりであり、カメラを回し、映画監督も務めたジミー・チンの来日を記念してもの。わずかな時間だったけれど話をして、ジミーはとても楽しい方で、笑顔が気持ちいい人だった。

サンダンス映画祭「観客賞」を受賞したことは、ジミーにとってシャークスフィンを登れたのと同じぐらい嬉しかったと。この映画は、3回編集しなおし、そのたびにサンダンスに出品し、3度目でようやく受賞したそうだ。

先の『山と溪谷』の記事にも引用した言葉であるが、『MERU/メルー』を作った動機について、「高所でのビッグウォールクライミングの過酷さを本能的に感じ取ってもらいたい……情熱の追求は必ずしも美しいものではなく、そこには葛藤、迷い、苦しい妥協が溢れている」など、ジミーは語っていた。
リアルなクライミングを描きたかったのだなあ、とここでも思ったし、実際に『MERU/メルー』はヒューマンストリーであり、かつクライミングが至極真っ当に描かれた映画である。

10年前の2006年9月26日に、馬目弘仁さん達がメルーに登頂し、その年の12月にTNF@原宿で報告会があった。その時のことを、私はブログに書いていたようで読み返したところ、タイトルが「Real Climbing」だった。そんな名前の映像を数年前に作ったコトがあったけれど、あちらはほかの方がネーミングしたので、まったくの偶然。
あの報告会の時、窓の向こうに東京の夜景がみえていたのだけれど、なんだか目の前の街の灯がひどく儚い世界に見えて、馬目さんら4人のクライマーの話の方がよっぽどリアルに聞こえた記憶がある。

激しく充溢した経験というのは、それが一般の人からかけ離れた世界のものであっても、語り手によってはとてもリアルに、私たちは感じることができるのかもしれない。

さて、舞台挨拶で「クライマーという人生」について聞かれると、ジミーは最初に一言、「それは素晴らしい人生だ!」と答え、続いて、今は自分は純然たるクライマーとしての人生を送っているわけではないと話していた。それは、ジミーの誠実さ。若いころ、7年間クルマ生活をしクライミングバムだった時のことを回想し、どれほどクライミングにコミットメントするか、クライミングに人生をかけることがクライマーであるというような。

 


同じ質問に馬目さんは、「一言で答えるのは難しい」と話ながらも、「それでも僕は、これからもクライミングを続けていくと思います。いい歳ではありますが」と。
会場には、馬目さんと2回のメルーを共にした花谷泰広さんとTNFグローバルアスリートである平山ユージさんも。今日の試写では、ジミーのインタビュー映像なども公開され、メルーサミッター達に挟まれて大画面を観るのは、なかなか刺激的だった。シャークスフィンのヘッドウォールが映し出されたとき、Mr.メルーが前のめりになり、画面に食い入る息遣いのようなものが伝わってくるようだった。

 
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