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2016年11月

2016年11月28日 (月)

久しぶりに味わうカンヅメ

久しぶりに、カンヅメなるものを味わう。
こんなに詰めて、書き続けるのは久しぶりだ、ほんとうに。

20冊近い書籍を読み返し、新聞記事や雑誌記事はとても手におえない量なので、なんとか勘を働かせてこれぞというものを、手に入れる。
台湾では隙間時間で、ともかく聞き取り。

昨晩から少しずつデザインが上がってきた。
久しぶりにご一緒する、大大大ベテランの装丁家さんだ。手書きで引いたデザインが美しく、選ばれた字体が、まさに内容を代弁するような。
いよいよなんだなあと思う。
 
こういうとき、大大大先輩編集者は、強い。
有無を言わさない。誰だって無理だってわかるでしょうというときだって、冷酷にモノを言い渡し続ける。言い渡されているのは、書き手の私。
こういうのって、いまどきの、単にスケジュールが押して冷や冷やで進行させるのとは、まったく異質だ。
 
一緒に書いている彼女に、昨日電話したら、「普段は温和な表情なのに、いざっていうときはすごいんですね、編集のプロ魂をみせられました」と言っていた。
さらには、彼女の原稿が頓挫していることを見透かすかのように、時折、いろんな連絡を入れてくるのだとか。さりげなくプレッシャーをかけているんだな。
私も頓挫しまくりなんだけれど、こちらにはそういう連絡はない。それぞれの性質を見極めて、違う対応をしているのかもしれない。
 
編集者がもつべき能力や性質は色々あるけれど、こういう図太さ、しぶとさもその要素のひとつ。
とても、できませんわ。
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2016年11月24日 (木)

亜熱帯の国から冷え込んだ東京へ

台湾から、冷え込み雪が舞うという東京に戻ってきた。
自宅最寄駅行きのバスではなく、東京駅行きのバスに乗って、北海道から上京中の写真家さんと落ち合う。
ノルウェーを撮って、ノルウェーやクロスカントリースキーについて考えているという話を聞きながら、今後の仕事の相談。

「帰国後すぐに大変ですね、しかも大きな荷物をもったまま」とか周囲からは言われたけれど、打ち合わせ時間入れて合計2時間ほど遠回りしただけ。こういう風に時間を使った方が、人と会いやすいし、集中して話もできる。
とくに遠く離れたところに住む相手とは、ポイントのところで会って話しておけば、あとはメールや電話でのやり取りでもコミュニケーションがスムーズになる。反対に、これを怠ってしまうと、うまくコトが運ばないときもあったりする。


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2016年11月19日 (土)

アバランチナイト・スペシャルへ

昨晩(11月18日)は、日本雪崩ネットワーク(JAN)の「アバランチナイト(AN)・スペシャル大町」(JAN+長野県山岳総合センター共催、白馬村観光局後援)へ。長野県内の雪山シーズンの事故データ(雪崩に限らず)を紐解いたり、例年のアバランチナイト同様、昨シーズンの事故事例を紹介したり、の基礎知識をレクチャーしたり。
シーズンが始まる前の確認になった。

ANやミニANはこの後も、各地で開催。
明日は、早稲田大学で「第2回 雪崩リスクを考える学生の会」(参加申し込みは締め切り)。

*アバランチナイト(AN)
http://www.nadare.jp/news/an2017/
*ミニ・アバランチナイト
http://www.nadare.jp/news/minian2017/
*第2回 雪崩リスクを考える学生の会
http://www.nadare.jp/news/gakusei_risk/
*日本雪崩ネットワーク/トップページ ←雪の掲示板が始まった
http://www.nadare.jp/

登山時報インタビュー

『登山時報』12月号の「ひと」に、インタビューを載せてもらいました。

インタビュアーは、演劇から登山に転身して間もないという渡辺明さん。
とっても丁寧にインタビューしてくれ、いつもする側からされる側になり、勉強にもなりました。亡父との小さな思い出話を書いてくれたり、渡辺さんらしい細やかな記事に仕上げてくれて、感謝。
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2016年11月15日 (火)

『山と溪谷』12月号/映画『MERU/メルー』~人生をかけて山を登ること

本日発売の『山と溪谷』12月号の巻頭記事に映画『MERU/メルー』(12/31公開)の紹介ニュース、後半のモノクロページに映画を観る手引きとなるように「人生をかけて山を登ること」という文章を書いた。
大学に入って、映画好きの一卵双生児と付き合うようになり、映画館に通った。
それから30年経って、映画に過度な期待をしないようになった。なんとなくアンテナに引っかかる映画を観に行き、ほわんとなにかが心に残ったり、涙流したり、チンプンカンプンなんだかわからないまま映画館を出たり、後々になってふと思い起こしたり、色々。映画ってそういうものかなあと思うし、映画館でいい時間を過ごせれば、それがいいのではないかって思う。

この記事を書いていて面白かったこと、発見したことがいくつかある。

・登攀倶楽部求道心のメルー北東壁遭難記事(朝日新聞)の内容と、それに対して公開質問状を送った人がいること。その一人が、なんと大学の先輩だった。

・メルー北東壁初登攀のババノフは、江本悠滋さんのENSA同期であり、エピーソドを聞かせてもらった。

・「シャークスフィン」と誰が名付けたのかわからずにいたけれど、山野井泰史さんに電話してみたら、あっけなく答えが返ってきた。

・『Alpinist』にメルーの特集があることを教えてもらい読むと、「A FINE LINE」という興味深いリストがあったり、チャトウィンの一節が引用されたリードがあったり、いつもながら素晴らしい作りの雑誌だなあと感心。いったいいつか、なにかについて自分もこんな記事が作れるようになるのだろうか、と思った。

・シャークスフィンがなにゆえにクライマーの心をひきつけたのか、なんとなく感じた。おまけに、2006年12月の馬目さんらの報告会@原宿TNFに、ちゃんと行っていたことを、昔の自分のブログで思い出した。

上手に取材を進められず、不甲斐ないことが続き申し訳ありませんでした。ご協力いただいた皆さんに心から感謝します。
書き手が言うのもなんですが、私自身は取材相手からいただいたある言葉尻に小さなニュアンスが表れているようで、好きです。「やった、こんな言葉を聞かせてもらった!」と。相手が、インタビュアーの私に気持ちを向けてくれたっていう瞬間は、冥利に尽きる。

それにしても、コンラッド・アンカーはかっこよかった。どんな思い込みだろうと、かっこいいなあって思った!

facebook特設ページに、過分な褒め言葉をいただきました。

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2016年11月14日 (月)

『現代用語の基礎知識2017』【登山】執筆

『現代用語の基礎知識2017』が出版になりました。
表紙は小型版(白地)も大字版(赤地)も、くまモン。

【登山】という項目は2014年版に初めて設けられ、以来執筆に関わってきました。去年まではコラムを田部井淳子さんが、用語解説を私が担当しましたが、今年は両方とも私が執筆し、田部井さんは監修として参加してくださいました。
個人的にいえば、長年仕事をご一緒した亡き田部井さんと、最後に共にした仕事のひとつです。

『現代用語の基礎知識』は、私たちが日ごろニュース(新聞、テレビなど)に接する際に、そのモノゴトを正しく理解するための一助となることを目的としています。ゆえに、ニュースを読み解くために理解しておきたい用語が掲載されます。
【登山】でいえば、たとえば「山の日」「フリークライミング」「山岳保険」「山岳ガイド」「バックカントリースキー」など。

ただ、もしいくら正確に真っ当にニュースに取り上げられる用語、ニュースを理解する助けになる用語を解説できたとしても(それは簡単なことではありませんが)、報道の内容やマスメディアの姿勢が真っ当でなければ、あまり意味がないかもしれません。
登山というと、遭難事故に報道が偏っていることや、またその際に事実に即した報道がされているのかどうか私なりに疑問をもつこともあります。
そのあたりから、書き手としては考えるべきだと思いながらも、何ができるのか途方に暮れてしまうっていうのも、じつのところ正直な気持ちです。

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2016年11月13日 (日)

いつも訪ねるところ

何度も訪れる街であっても、知らないことばかり。
だから、カトマンズに住む人たち(ネパール人、日本人を含む外国人)と話をするのは、面白い。
今回の滞在中にどこに行っても話題になったのが、カトマンズでのキリスト教の広まり、現政権の堕落、物価の上昇だ。

最終日に、20年来お世話になっているH.トラチャンのお宅へ行った。
毎回というわけにはいかないのだけれど、時間が許す限り、カトマンズを訪れた際には、会いに行く。お世話になりっぱなしなので、「元気にやっています」という姿を見せにいくのが、私の気持ちなのだけれど、いつもなにがしかの知恵や知識、勇気を授けてくれる。
今回は、話の流れで、自分の身の上話をすることになったら、「あら、そんなプライベートをもっていたの、知らなかったわよ」と、笑いながら言われた。そういえば、20年お付き合いしていても、自分の私生活を語ったことはなかったかもしれない。
そんなことがあると、彼女の家族の話も話題にあがり、長女が帰国して、ネパールで仕事を始めたことを知ることができ、なんだか嬉しかった。

旅の最中にわからなかったことや、疑問に思ったこと、不思議に思ったことがあると、大概私は、H.トラチャンに話す。そうすると彼女は、それについて解説してくれる。
今回は、宗教の話がとても興味深かった。
なにかの専門家というわけではないけれど、ひとつのことにしっかりと根を張っている人は、そのフレームをもって、物事を語ることができるんだなあと思った。

そんな彼女の家からホテルに帰るタクシーのなかで、めずらしことがあった。
たまたまつかまえたタクシーが、こぎれいな車内と身なりが清潔な運転手さんで、これはラッキーと思ったところ、道中色んな話ができたのだ。夕方の渋滞もあり、ホテルまで30分ぐらいかかる中、ネパール人と日本人の味覚の違い、幸せとは何ぞや、ということなど。互いに母語ではない英語で話すので、そう深くは話せないのだけれど、とても面白く、あっという間だった。
こんな出来事もなんだか、H.トラチャンがプレゼントしてくれた時間のように思えたりする。

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2016年11月 7日 (月)

ポレンタ、その続き

今朝も、ポレンタ。
またクレープに巻いて食べてみた。
マークは相変わらず、はちみつをかけながらおかわりしている。
ベルリナーのヴィルマは、ポレンタの上にフルーツサラダ(パパイヤ、リンゴ、イチジク)を載せて、食べ始めた。
自由だなー、ポレンタ。

夕方になってやっと、厨房でコックのプロショタムに会えた。
いろんな料理のレシピを教えてもらったり、夕食の料理を見せてもらったり、楽しい時間を過ごしたあと、ポレンタについて質問してみた。
すると、ネパールでも山間部ではポピュラーな料理だという。
ネパール語の「チャンクラ」という言葉を聞いて、ああ!と思いついた。彼は「hillside」と表現していたけれど、2000m前後の山岳地帯を旅していたときは、たしかにときどき食べていた。
ネパール語のchyaの音をうまく発音できず、カタカナ表記が適当か自信はないが、チャンクラと言われれば、ああ、あの料理ね!と思い出す。そうか、チャンクラがポレンタだったのか。

同じ野菜や穀物、魚、肉が採れる地域では、それぞれの地域色のある料理もある一方で、遠く離れた土地にも同じような料理もあったりする。
だから、世界って面白いな。

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2016年11月 5日 (土)

ポレンタあちこち

朝食のメニューカードに、「POLENTA」とあった。
キター、ポレンタだ。

6月にイタリアの山に登ったとき、下の山小屋で同行の方が昼食にオーダーしていたのがポレンタ。聞いたことも食べたこともなかく、初めてみたけれど、あとあと知るに南ヨーロッパや東ヨーロッパではポピュラーな料理であり、ことイタリアの山岳地域では名物料理のようだった。

ポレンタを注文した彼は、かつて南米の山に通っていた時に、クライミングパートナーの友人がよく作ってくれて、それが美味しかったと話していた。しかし、出てきたそれは、どうも友人が作ってくれたものとは少々違うようでもあった。
そのパートナーというのは、私もかつて一度だけ原稿依頼をしたことがあり、また彼の死後、何度か取材を重ねたことがあった。その彼の得意料理ポレンタということで、どんな味なんだろうと、心の底では興味深々だった。
そんな下心がばれたのか、一口分けてくれた。
トウモロコシの粉をおかゆのようにして、(このお皿の場合)チーズをのせて焼いたもので、まんなかにローズマリーがちょこんと載っていた。とてもシンプルで味わい深かった。美味しいけれど、一皿食べるのはちょっと飽きそうだなあと、自分がリゾットを頼んだことは、やっぱり正解だったと、これまた心のなかで思った。

そんなポレンタと再会。はたして、ネパールのポレンタはどんな味なんだろう? と口にすると、メニューカードから想像できる通りの味だった。岩塩がほんの少しだけ効いているけれど、ほとんど味はしない。私は、一緒に出されていた(クレープのような)パンケーキ(とメニューカードに書いてあった)に載せて、クルクルと巻いて食べてみた。
隣のマークが微笑みながら蜂蜜の瓶を取ってくれた。これをかけろってコトかしら。たしかになにか味を付けたほうがよさそう。

そんな朝食が終わってから、ポレンタをおかわりして食べていたマークに尋ねてみた。彼は、昨日来たポーランド人。優しい微笑みを絶やさない人で、かけてくれる言葉のひとつひとつが親切心にみちていて、こんな人ならば、遠慮なく聞いても答えてくれそうだと思ったのだ。つたない英語でも。

はたしてマークが言うには、ポーランドではほとんど食べないけれど、南ヨーロッパではポピュラーだよと。そして、味付けはチーズだったり、塩コショウだったり、スパイスだったり、肉料理の付け合わせになりそのソースと一緒に食べたり、そのときどき、と。
マークのお好みのポレンタを聞くと、塩味でシンプルに作ったあとに型に入れて冷やす。その後にスライスして、なにがしかのチーズ(ブルーチーズがベストらしい)を載せて焼いたのが、美味しかったと。
写真がないので、もはやその冷やしてスライスしたポレンタというのは、私のアタマのなかでは栗の水ようかんのような形状だけれど、家に帰ったら、やってみよう。
旅先で覚えた料理、味わった料理って、心に残るものだ。

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2016年11月 2日 (水)

時間の約束

これぞヒマラヤの秋、というような素晴らしいマウンテンフライトで、カトマンズに入ったのが一昨日。あの山、この山と眺めながら、この秋に友人が登った山も、機窓からは小さくしか見えない山並みのどこかにあるんだろうな、と目をこらしてみた。

一日だけでも会えてよかったと、入れ違いで帰国する友人を見送ってから、もうひとりの友人と、「昼ご飯でも一緒に食べましょうか」と約束。
のんびりテンポのカトマンズだからこそ、ゆっくりと話ができるというもの。東京に帰ったら、忙殺の日々、なかなか会うこともできない。
「倉庫に入って、登山道具の整理をしてくるね」という友人と、「ホテルに戻って、チェックアウトしてくる」という私。
つい間違ったコトを言ってしまった。「何時ごろに、待ち合わせる?」と。
友人は、「カトマンズで時間を聞かれてもねえ」とうなった。

もっともだ。互いの用事を済ませて、ココに戻ってくればよいだけの話である。

 

1日にやるべきことは、ひとつだけ。1日に入れる約束もひとつだけ。これが、カトマンズでのマイルールだった。それ以上よくばっても、ぜったいうまくいかない。郷に入れば郷に従え。その土地のテンポに合わせるのだ。

けれど近年、カトマンズもちょいと忙しい街になり、私たち旅行者がふつうの持っているツールも変わり(Wi-Fiを拾えるスマホだったり、現地のシムが入った携帯電話だったり)、なんだか、慌ただしく過ごすようになってしまった。
それで、ついつい「何時にする?」とせかすようなセリフをはいてしまったのだ。野暮なことだ。

けっきょく、この場に戻ってきたのは、私がいちばん遅く、友人は何も言わずに待っていてくれた。

ティハールでほとんどの店が閉まっているので、ホテルのレストランへ。ここもスタッフが出払っているので、「注文しても、時間がかかる」と言われながら、結局はいつもと同じぐらいだけ待って、ダルバートを。
ちょっと忙しい街に変わったけれど、でもやっぱりカトマンズで話すことは、なんだかほのぼのしていて、いつもより冗談も多くなり、笑いもたくさん。
そしてじつはリアル。互いのそれぞれの核心をついていたりする。

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2016年11月 1日 (火)

里帰り

里帰り。
トリブバン空港でビザを取ろうとして、写真を忘れしまったと思ったけれど、申請書を入力して写真まで撮れちゃうマシーンが導入されていた。5台中2台は動いていたから、ヨシ。


下山してきた友人ふたりに会って、それぞれの山の話を。帰国してから聞くよりも、ずっとフレッシュで彼らもフラットで、いい時間だった。目がひっくり返りそうなほどの私の眠気にて、深夜解散。
タケさんの関西弁ギャクを聞いて大笑いし、O夫妻と「寂しくなったね」と偲ぶ。

今朝は、“カタを届ける旅”(ラジンパットの宿からスワヤンブナートへのジョギング)でスタート。1年前、下山してカトマンズに戻った日から始め、毎日笑ったり、大人とは思えないほど大泣きしながら走った道。1年たっても、ちっとも成長していない自分を確認。

ところで、いまネパールはティハールの真っ最中。最近は山のなかで迎えていて、カトマンズのティハールは20年ぶりか。街中が、ハロウィンかってほどの大騒ぎぶり。私の知っていたティハールは、蝋燭が灯る静かで美しいお祭りだったのだけれど。
今日はティハール最終日。「一緒に祝おう」と、Dr.Kが言ってくれたので、1日早いけれど出発。

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