昔の手紙
部屋を片付けていたら、押し入れの奥から一通の手紙が出てきた。
懐かしい筆跡のエアメール。
私宛のものではないけれど、「追伸」とあり、そこには「すみちゃん、元気ですか」から始まる一文があった。
先輩でもなくて、でも仲間というには、あまりに与えてもらったものばかりで、何もお返しできなかった、大好きな山の友だち。
「冬か春には帰ります。スキーツアーへ行きましょう。日本の山はやっぱり美しい……」とあるけれど、友だちがNZから戻ってきたあと、いったい何回一緒にスキーにクライミングに行けたのか、覚えていない。
消印は1995年10月4日。私よりふたつ年上なので、彼が30歳のときのものだ。
会社を辞めて、ヨーロッパアルプス、ヨセミテ、NZの雪や岩を渡り歩いていた最中だ。
そこに書いてある内容は、いま読み返しても、とても大人びている。
そして、とても穏やかな語り口調だ。
意訳になるけれど、自分が何を好きなのか、どのくらい好きなのか、何をやりたいのか、どれぐらいやりたいのか、自分自身のことは、わかっているつもりでもわからないことが多々ある。それは、行動してみて初めて実感するものであり、だから、これだけ山にひたる1年間を過ごしてよかったと思っている、というようなことが書いてあるのだと、思う。
手紙はいいなあ。時を超えて、ふたたび語りかけてくれる。
39歳で山で亡くなり、記憶のなかの友だちの姿は39歳のときのままだけれど、でもいまでもやっぱり私よりも年上で、与えてくれることばかりのよう。
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和民ひとりのみだったかあ。
晴ちゃんの命日、あと一ヵ月ぐらいだね。
何度読み返しても泣けてくる手紙、ものすごく優しい。
宝物、いっつも机の上に置いてある。
時効だから、こんど見せるね。
西宮、いってらしゃーい!
投稿: 柏澄子 | 2019年3月13日 (水) 10:19
明日打合せが大阪だと思っ確認したら、西宮だった。
セイスケさん思い出して検索しちゃいました。
絵葉書 字がニョロニョロで数行
読みたくなりました
俺も引っ張り出してみよ
静岡駅 和民 1人のみ25:28
投稿: Masa | 2019年3月13日 (水) 01:30