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2016年1月

2016年1月28日 (木)

兄弟姉妹

兄弟姉妹がいなくて親戚も少ない私は、存命の母がいつかあの世にいったとき、ほんとうに独りになるんだろうなあと、時どき思う。
兄弟姉妹がどんな存在なのか、正直わからない。

というようなことを、ずっとずっと前のことだけれど、長年一緒に暮らした夫に話したら、「新井と栗原がいるじゃないか」と言った。
新井と栗原というのは、大学山岳部のひとつ後輩で、在学中私がいちばん多く一緒に山に行った仲間でもある。彼らは、私にとって弟のようなものだろう、ということだ。
彼は、一卵性双生児の片割れであり、弟もいる。ひとつの卵に入っていた人間が、もうひとりいるというのだから、一人っ子の私とは真逆だと思う。その彼が、そういうのだから、そうなのか……。

ちょっと前に、ある友人が「俺に姉さんがいたら、こんな感じだったと思うよ」と言った。私にはちんぷんかんぷんの感覚だったが、その友人には弟がいるので、私よりはるかに兄弟姉妹というものを理解しているだろう。

白馬の帰り、栗原に電話してみた。ちょっと会って話したくなったからだ。
たしかに親しい友人とも違う。もっと遠慮が要らなくて、無理も言える。互いに大人だし、家族もあるし、社会性をもった距離感ではあるけれど、でもときには我儘や泣き言も言える。
また、こっちがそういうことを言っても、ちっとも動じない。

そうか、こういうのが兄弟姉妹というのかなあ、と昨日は思った。

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2016年1月23日 (土)

台所で無心になるとき

自宅と仕事場を分けて4年ほどになる。プライベートと仕事の時間の切り替えやけじめがつく点がよい。自宅にいるときは、仕事に関する書物をほとんど目にしないで済むのは、なんとなくすっきりする。

欠点は、移動に多少の時間がかかる(徒歩20分、自転車10分程度ではあるが)。そして、仕事の合間に家事ができないことだ。
原稿書きが煮詰まったときの家事ほど、救いの手はない。
掃除や洗濯もよいのかもしれないが、私はなんといっても、料理。
これは好みの問題かもしれない。掃除はあんまり得意ではないし、洗濯は干したり畳んだりするのは好きだけれど、箪笥にしまうのがどうも好きになれない。

料理が上手なわけではないが、ふと思いついたものを試しに作ってみたり、自己流の創作をしてみたりするのが好きだ。だから、二度と同じものが作れないことも多々ある。

小鯵の骨を抜くような作業も、原稿書きに煮詰まったときにはよい。
無心になれるからだ。

ナベを磨き始める行為は、もはや逃避。書けないというより、書きたくないときにやりがち。

最近のマイブームは、夏みかんのピールづくり。

実家の裏庭には、夏みかんの木がある。ちっとも実をつけずにいたが、15年余り前、父が亡くなったその翌年から実がなりだした。いまではおそらく150個ぐらいはゆうになっている。
表側の庭先にある柚子もたくさんたくさん実をつけるので、近所の幼馴染には、柚子も夏みかんも好きに持っていって、と言ってあるのだが、なかなか彼女彼らも忙しいだろうし、採りに来てはいないようだ。

先日、友人と出かけたとき、たまたま実家を通りかかったので、ちょっと寄っていこうと誘った。背の高い友人がたくさん採ってくれた。
何とはなしに作り始めたピールが面白くて、出来上がった日に会う約束をしていた誕生日の友人や翌日からスキーに行くという友人などに配ってみた。
つぎの日曜日は、山に持っていったら、みんなが喜んでくれた。

ピールを作るということは、中味の行き場も作らなければならない。
果肉はジャムとした。

気をよくした私は、今日も夏みかんを採るためだけに実家へ行き、50個ほど収穫してきた。もはや、台所が工場のようになってきた。
原稿が煮詰まっているというよりも、書き始めることができずにいるような状態だというのが正直なところだけれど、自宅にいるときは、いまは無心になりたく、今日もピール作り。

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2016年1月16日 (土)

『山と溪谷』2月号-ヒマラヤキャンプ

『山と溪谷』2月号(1月15日発売)に、昨秋のヒマラヤキャンプ(花谷泰広主宰)について、1ページだけの速報を書きました。

このプロジェクトは、昨春の終わりごろにスタートし、以来私も、メンバー達と国内の準備合宿などで行動を共にし、10-11月はネパールのクーンブとロールワリン山域のボーダー上にあるふたつの山を目指しました。

来月号の『山と溪谷』など、あと何度かこのキャンプについて書く予定です。

なお、今年のヒマラヤキャンプも、すでにスタートしている様子です。
去年の活動とともども、以下のFacebookからご覧いただけます。

https://www.facebook.com/himalayacamp.jp

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2016年1月12日 (火)

昔の手紙

部屋を片付けていたら、押し入れの奥から一通の手紙が出てきた。
懐かしい筆跡のエアメール。
私宛のものではないけれど、「追伸」とあり、そこには「すみちゃん、元気ですか」から始まる一文があった。

先輩でもなくて、でも仲間というには、あまりに与えてもらったものばかりで、何もお返しできなかった、大好きな山の友だち。
「冬か春には帰ります。スキーツアーへ行きましょう。日本の山はやっぱり美しい……」とあるけれど、友だちがNZから戻ってきたあと、いったい何回一緒にスキーにクライミングに行けたのか、覚えていない。

消印は1995年10月4日。私よりふたつ年上なので、彼が30歳のときのものだ。
会社を辞めて、ヨーロッパアルプス、ヨセミテ、NZの雪や岩を渡り歩いていた最中だ。

そこに書いてある内容は、いま読み返しても、とても大人びている。
そして、とても穏やかな語り口調だ。

意訳になるけれど、自分が何を好きなのか、どのくらい好きなのか、何をやりたいのか、どれぐらいやりたいのか、自分自身のことは、わかっているつもりでもわからないことが多々ある。それは、行動してみて初めて実感するものであり、だから、これだけ山にひたる1年間を過ごしてよかったと思っている、というようなことが書いてあるのだと、思う。

手紙はいいなあ。時を超えて、ふたたび語りかけてくれる。
39歳で山で亡くなり、記憶のなかの友だちの姿は39歳のときのままだけれど、でもいまでもやっぱり私よりも年上で、与えてくれることばかりのよう。

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