『岳人』12月号 ノルウェーの旅
『岳人』12月号(11/15発売)に、ノルウェーにあるスキーを履いた人を描いた古代の岩絵や、スキー博物館を訪ねた旅の様子を書きました。
9年前に初めて春のノルウェーへ行き、スンメルアルプスの山々を登っては滑り登っては滑りを繰り返したのが、初めての出会い。
人と人に相性があるように、人と土地にも相性があると思っています。当時からたまらなく好きだったのがチベット文化圏の土地。だから、それと同じぐらい好きな土地に再び出会えるとは思ってもいなかったです。
なにがどう好きなのか考えるのですが、言葉になりません。
あの果てしいない静寂も、平和的な風景も、鏡のようなフィヨルドと雪の山も、今年のトゥロの島で見た林床いちめんにイチリンソウが咲き誇るさまも、また人々の慎ましやかな暮らしも、不便なことって豊かなんだと思わせる温かみある日常も、ぜんぶ好きです。
フィヨルドを船で渡るのも大好きです。
船から派生する波が、永遠に交わることなく二手に分かれていく様を、スキーの帰りの船でも、旅の途次の船でもいつもじっと眺めています。
優しい雰囲気の写真を添えてくださったのは、黒田誠さん です。雪のないノルウェーの旅にお付き合いくださいました。
そして、私にノルウェーの豊かさを教えてくれた日本とノルウェーの友人たちにも、心から感謝しています。
*ヒマラヤのベースキャンプやバックキャラバンの最中に、読後の感想を送ってくださった皆さん、ありがとうございました。
« 『山と溪谷』12月号 田部井淳子さんエベレスト登頂40周年 | トップページ | 現代用語の基礎知識 »
コメント