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2011年5月 2日 (月)

Nepal Tour Day5 →シャンボチェ

モンジョの標高は2800m、今日目指すシャンボチェは3800m。この標高で、1日に一気に1000mも上げることが、どれだけリスキーであるかは重々承知していた。だから、全員でシャンボチェまで行けなくても仕方がない、行けるほうがおかしい、それは無理をしている証拠ぐらいに思っていた。

このように無理に標高を上げなければならない時に、なるべく急性高山病を出さずにやり過ごすには、1)ゆっくり歩く 2)水分をたくさん摂る 3)揚げ物など消化に悪いものは食べない、できれば小食ぐらいがちょうどよい などのコツがある。最低でも以上の4点は守るべきことだった。

ナムチェバザールまでは班ごとに行動。昨日と同様、4班に分かれ、田部井さんと私で半分ずつ担当した。

ナムチェバザールで昼ごはんを食べる時点で、明らかに急性高山病の症状が出ている人たちがいたので、私は彼女たちと一緒に後からゆっくり上がることにした。

田部井さんはほかの人たち全員を引き連れて、先に上がっていった。

ナムチェバザールからシャンボチェに直接上がる道は、いわゆるエベレスト街道から外れており、急な上り坂となる。天気が崩れようが仕方がない、ゆっくり歩くしかなかった。

それまで、いったいここはどこ?と言いたいぐらいエベレスト街道の様相は変わっていて、以前歩いた道を歩いているとは思えなかったけれど、シャンボチェに向かって歩くうちに、ようやく、あああこういう地形、こういうところだったよね、と思いだした。

ナムチェからクンデへと何度か歩いたことがあったからだ。クンデは、大学の教授がフィールド研究をしていて、その縁で私たちはクンデに住むソナムの家にずいぶんと長いこと泊めてもらったことがあったからだ。

そんな懐かしい地形が出てきたころ、とても残念だったけれど、ひとりをナムチェバザールに降りてもらうことにした。

ルクラフライトがディレイしなければ、ナムチェで1泊する予定だった。そうやって順応すれば、シャンボチェに上がれるメンバーも増えただろうし、いま多少つらい思いをして上がっている人たちも、もっと楽に上がれたはずだ。

仕方がなかった。

けれど、急性高山病は本当に恐ろしいものであり、決してこれ以上の無理はさせられない。

ひとり下すと決まり、その指示をシェルパたちにしていたところ(つまり、彼女をひとりだけ下してほしいこと、それと先に上がっている彼女のバッケージもナムチェにおろしてほしいことなど)、シェルパたちは、「うんうん」とうなずき、あっという間にハチの子を散らしたように、散って行ってしまった。それぞれの任務に就いたというのだ。

それは素晴らしい。確かに、ココにはバラサーブはいない。田部井バラサーブから、「柏さんのいうコトを、よく聞いてよ」とシェルパたちは言われていたのだろう、だから忠実に私の言うことを聞いてくれたのだろう。それはありがたい。

しかし、私たち(メンバー4人+私)はたちまち、道案内人を失ってしまい、ガスった山の中に取り残された……。

「ねえ、柏さん、ココ来たことあるんでしょう」「うん、あるよ。20年前、何度も通った」「けれど当時は何にもないところだったからねえ、今日泊まるホテルなんて当然なかったんだよ。エベレスト・ビューしかなくて、だからどうやって行くのかなあ」と……。

ともかく踏みあと通りに歩くと、右手にホテルが見えた。

内心、ここで情報収集せねばと思っていたろころ、それを口に出すより先にミユキさんやケイコさんが「ねえ、情報収集できるところでしておいた方がいいんじゃない?」と。「こりゃ、かなり不安を与えているな」と思いながら、メンバーを道に残して、ホテルへ向かった。みんな結構疲れているし、よけいな体力は使わないほうがいいだろうから、休んでもらっていたのだ。

門番に尋ねると、彼が答えるよりも早く、窓からマッキー達が「かしわさーん」と手を振ってくれた。ああ、ココだったんだ。

とほっと一息ついて、みんなでホテルに入った。

濡れた服を着替えたあとは、ミユキさんに手伝ってもらい、一人ずつ問診した。今晩はほとんどの人が、急性高山病の症状が出るだろうと容易に考えられたからだった。

症状が出るのは仕方ないが、大事に至らずに夜を越して、明日はとっとと下りたかった。

登ってくるときは、濃い霧に包まれていたが、夕方になると雲が切れだし、アマダブラムなどが見え始めた。ローツェが見えたというから、ローツェシャールも見えたのではないかと思う。けれど、みんなの症状をまとめたり、必要な人にはアドバイスしたり、対策を練ったりしているうちに、あっという間に暗くなり、アマダブラムをちらりと目にしただけだった。

申し訳なかったのは、参加者であるミユキさんの自由時間を奪ってしまったこと。ものすごく丁寧に仕事をしてくださった。私ひとりでは、とても全員の健康管理なんてできないので、とても助かった。

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