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2010年10月15日 (金)

禁断の扉を開けろと

15年ぶりぐらいの再会か。

かつて、アマチュアオーケストラでフルートを吹いていた頃の仲間、ケイスケと会う。

ケイスケはファゴットを吹いていたので、同じ木管だったし、同い年だったので、オケのメンバーの中でも、結構近しい存在だった。

夏休みは毎日のように練習していたし、合宿もあったし、練習の後にはケイスケの家に何人かで集まってレコードを聞いたり、あるいはボーリングしにいったり、酒飲んだり(それなりの年齢になってから)。

私がオケに入ったのは中学1年の冬。それから大学1年の中ごろまで在籍していたので、多感な時期のいろんなことを、オケのメンバーたちと共有していたのだった。

今回は、眼科医であるケイスケにインタビュー(山岳雑誌掲載予定記事のため)。

その後は、久しぶりにいろんな話。

先月、美音先輩の追悼演奏会があったのだけれど、それを聴きに行かなかったのは、後悔してもしきれないことだったことを、ケイスケの話から痛感。ドリームメンバーが集まり、思い出のロザムンデやドボ8が演奏されたのだ。

私達が所属していたオケは現在はないけれど、この10年程、ケイスケが中心となり、アンサンブルの練習をしている。

細々とでも続けてきた彼へのご褒美が、今回の演奏会だったのではないかと思う。

だって、憧れの先輩たちと共に再び舞台に上がれたのだから。

私には、月1回の練習位顔を出すよう、強く言っていた。

けれど、それは本当に大変なことなのだ。

私達のオケはかなりのレベルにあったと今でも思う。

メンバーの半数は音大へ進学した。そのうちのまた多くが優秀なプロとして活躍している。

当時も、著名な指揮者が棒を振ってくれたし、本一流のピアニストやヴァイオリニスト、チェリストたちがコンチェルトで協演してくれていた。

音楽の才能がゼロどころか平均以下の私にとっては、練習に参加するのも、また舞台に上がるのも、これでも一応相応の覚悟が必要で、かなりのコソ練をしてみんなに何とか追いついていったという状況だったのだ。

音楽は大好きだし、舞台はとても楽しかった。辻久子さんとのベートーベンでトップを吹いたことは、もう私の限界だと痛く感じていた。

だから、そう簡単に戻れないのだよ。

「月1の練習の時しか楽器ケースを開けないやつらが大半だよ」と言われても無理だ。

プロで活躍しているメンバーたちは、国内外どこに拠点があろうが、時間があるときには練習に参加してくれるそうだ。そんな彼らに対して、

「考えてみろ、新日フィルのトップに向かって、「おい、ここから吹いてみろ」とか言えるんだぞ」とか「ドイツやニューヨークのオケにいるやつらと、いまでも変わらずに一緒に演奏できるんだぞ」と言われても…それがものすごく贅沢な機会であり、言葉にできないほどのインスピレーションを得られる幸福な時間であることがわかっていても、ため息が出るほど……練習へ行くのは怖い。

とにもかくにも、家に帰ったら、フルートの箱を開けるコト、その次にオーバーホールに出すための準備をすること(これとて、プロになった後輩に相談すれば簡単に道は開けるという贅沢な分際なのだけれど)を、キツク言われた。

捨て台詞は、「フルートがダメならば、リコーダーを持ってきてもいいんだぞ」と。

なにを言う! リコーダーがどれだけ難しいか。こんな不敵の笑いを浮かべた罠にはひっかかるまい。

ケイスケと別れたあと、パリから出張中の山岳部の先輩ゲンさんに会いに行った。

時間も遅かったし、さんざんワインを飲んだくれたあとだったので、ガード下の縄のれんで焼酎を2杯飲んで、千葉県の話とパリの話をして、お別れとなった。

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