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2009年6月22日 (月)

剱岳 点の記

 昨晩2時までかかってゲラを読み込んだけれど、終わらず。問題ページだけを残して、夜中に宅急便に乗せた。

 今朝は寝坊。6時からゲラ読み再開。ゲラにアカ(訂正)を入れる際に注意しなければならないのは、いろんな人がいろんなアカを入れるので、文章がガタガタになっていること。「てにをは」までくるってくる場合がある。アカを入れたあとは、ちゃんと読みなおす。これ、常識だけれどつい怠ってしまいがち。私がとてもお世話になっているある編集者は、いつ読みなおしている。必ず行うその姿が印象的。

 昼から登山家さんのオフィスへ行き、1時間半ほどミーティング。

 夕方、『剱岳 点の記』を見に行った。これについては山岳雑誌各誌が大々的に記事を作っていたけれど、(申し訳ないことに)その記事を1ページも読んでいない私は、実は配役も知らなかった。だから、冒頭シーンで、「え? まさか、小島烏水って仲村トオルなの?」と軽く絶句。

 映画としての出来栄えは私にはわからなかった。脚本の弱さなどが目立ったように思う。

 けれど、映像は素晴らしかった。常々思っていることだけれど、剱岳は間違いなく「日本で一番でっかい山」だ。

 登山をする者であれば、剱岳に何度も通った人も多いと思う。数えきれないほど通った人も多いはず。そういった私たちにとっては、どのカメラアングルも、とても親しみのある近しい風景であり、改めて剱岳の魅力を感じる。

 朝日や夕日のシーン、雲海、裏剱、長次郎谷などの雪渓、岩稜、遥かなる山なみ、険しい渓谷、緑濃い樹林帯、どのシーンも美しく、日本の山岳地帯の魅力を映し出していて、この映画を見れば山に憧れる人も増えるかもしれない。

 改めて思ったのは、新田次郎というのは、やはり偉大な小説家であったということ。

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コメント

『点の記』では当初、小島烏水らはどちらかというと、山遊びをする気取った金持ちたち、みたいに描かれていました。

けれど雪渓を登る小島烏水を見て(スクリーンのなかで仲村トオルが扮するところの)、やっぱりこの人は歴史的な人物だと再確認しました。

ヨーロッパの技術や装備を取り入れ、日本各地の山岳を歩きまわり、さらにそれを文章に現わしたことは、次代に大きな影響を与えていると思いました。

小島烏水私大好きですよ!新田次郎とともに山に登る前から読んでいました。

イメージと実際の体感との確認作業も楽しく、『ああ同じだ!』と喜んだり

良い文学作品の映画化(映像化)は期待はずれになることがよくあるのですが、やはり見逃せないでしょう!!

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